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西村ちなみメールマガジン第178号(2008年6月16日発行)
「問責決議が初めて可決」
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みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。
先週は国会で大きな歴史上の出来事がありました。参議院で初めて総理に対する問責決議案が可決されたのです。問責決議案が提出されたことはこれまでにもありましたが、可決されたのは初めてでした。しかしその翌日には衆議院で内閣に対する信任決議案が可決され、参議院と衆議院で政権に対する評価が真っ二つに
分かれたという格好になっています。国会の意思はどちらにあるのでしょうか。
今の衆議院における3分の2の与党勢力は、3年前、郵政民営化法案が参議院で否決された直後に小泉元総理が郵政民営化を唯一の争点として衆議院を解散し行われた総選挙によって得られた議席です。これに対して参議院は、昨年夏の選挙によるものです。その後の山口2区での補欠選挙や沖縄県議選の結果によって
も、いちばん新しい民意は与野党逆転を望んでいると示されたと言うべきでしょう。3年前の総選挙は郵政民営化のみが争点とされていたのであり、その他の問題について小泉元総理は全く言及していません。しかし、昨年来、郵政民営化とは全く無関係の法案で3度にわたる衆議院の3分の2の再議決が行われてしまいました。しかもこの3年の間には、総理が2回も替わっています。すでに今の衆議院では民意は反映されていないのです。
政府与党のものの見方があまりに生活者の感覚とかけ離れていることが問題だと思います。このところの物価の上昇は、ガソリンのみにとどまりません。バイオ燃料の影響大と思われる食料価格の上昇、スーパーマーケットで買い物をするとじわりと値段が上がっているのが分かります。このまま物価が上がり続けるのではないかという不安は、特に年金生活者の皆さんの間で大きくなるばかりではないでしょうか。可処分所得の減り続けている勤労者、飼料・肥料・燃料代がどんどん上がっていく農林水産業者にとっても、同様だと思います。しかし福田総理は「物価が上がるのはしょうがない」とのたまうなど、生活の中での負担増を全く実感していないようです。
福田総理がやらなければならないのは、衆議院を解散して、総選挙を行い、改めて民意を問うこと。それをやらなければ、本当の意味での生活者のための政治は始まりません。問責決議が可決されたことの重みを、しっかりと認識していただきたいと思います。