************************************** 西村ちなみメールマガジン第11号(2005年1月17日発行) 「10年」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村智奈美です。 今日17日は阪神淡路大震災から10年目の日。10年前、上空を飛ぶヘリコプターのカメラから映し出された、燃えさかる神戸の街のテレビ映像に、呆然と見入っていたことを昨日のことのように思い出します。尊い命を瞬時に失う災害の脅威。そしてそこから復興する人間のエネルギー。被災されたみなさんにとっては、1日1日がとても重い10年だったのではないでしょうか。 未だ復興が半ばではありますが、今日は阪神淡路大震災で犠牲となられた方々を心静かに追悼したいと存じます。 今週金曜日から第162通常国会が開会します。来週のメルマガは通常国会での論点などについてご報告いたします。
メールマガジン
第10号「象徴天皇と公務」(2005年1月11日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第10号(2005年1月11日発行) 「象徴天皇と公務」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村智奈美です。 通常国会の開会を21日に控え、1月上旬は新潟中心の生活を送っています。 今日は宮内庁から招待を受け埼玉鴨場にて鴨の捕獲を行ったのち、民主党本部で行われる岡田代表の記者会見の進行役をつとめることになっています。春と秋の2回行われる園遊会と、鴨の捕獲、1年のうち合計3回、衆参議員に毎回30名程度の招待があり、民主党には13名ほどの割り当てとなります。まったく行かない人もいますが、私は春の園遊会に続いて、2度目のご招待を受けることになりました。 天皇制は、どのような経過があったのかいまだに明らかになっていない部分がありますが、戦後はいわゆる「象徴天皇」として存続してきました。近年はとりわけ政治的にではなく文化的な位置づけとしての側面が濃厚になってきています。現在の天皇制および皇族が多くの国民から受け入れられていることは世論調査などからも明らかなことであり、それはそれでよいと私は考えます。 ところが、男子万世一系という物語に固められた天皇制を維持するため主役を演じてこなければならなかった天皇家の心理状況については、これまであまり語られてきませんでした。秋篠宮が「受け身的」と口にした公務の多忙さについても同様です。私としては、今の皇室に対して、同情の念を禁じえないというのが本心です。政治的発言は行うことができず、皇位継承者の維持というプレッシャーが常に存在し、しかも公私の別ない生活を余儀なくされているのですから。 現在は男性のみに限られている皇位継承者を、女性にも広げるためには、皇室典範を改定すればできることであり、比較的簡単なことといえます。政府では首相の私的諮問機関がこの分野でも設置され、初会合が今月中にも開催されるのだとか。その有識者会議の狙いは「皇位継承者の安定的な維持」ということであり、いわゆる女性天皇の是非を主要な検討課題として位置づけているという報道です。男女平等を謳い文句に、女性天皇容認の方向性が出てくるのは時間の問題といえるでしょう。 しかし、皇室をめぐる課題は、女性天皇を認めるだけで解決できるでしょうか。むしろ、女性天皇を認めることで、雅子妃殿下と愛子内親王にこれからどんな生活が待っているのかを考えると、このタイミングで容認することが良いのかどうか、判断に迷うのです。 新しい時代に即した公務のあり方を探ることは、皇太子の発言、そして天皇陛下の発言によって、皇太子と皇太子妃の二人に委ねられた形となりました。私は、これを、二人にだけ与えられた役割ではないと受け止めています。これからの日本と日本人の行く末を見通した高い精神性を伴うものでなければなりません。たいへんに難しい問題であり、短期間で解決できるものとも思えませんが、そういう問題意識だけは持ち続けたいと思うのです。 みなさんのご意見をお聞かせください。
第9号「今年もよろしくおねがいいたします」(2005年1月5日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第9号(2005年1月5日発行) 「今年もよろしくおねがいいたします」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさま新年あけましておめでとうございます。衆議院議員の西村智奈美です。昨年の新潟は夏の参議院選挙後の水害、秋の知事選挙後の地震と、自然災害に見舞われた年でした。今年は復興元年、そして新潟市にとっては近隣市町村との合併で新しい新潟のあり方を作り上げるスタートの年です。知恵を結集しつつ工夫をこらしてがんばります。また今年も政権交代に向けてトップギアで走り続けます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 さて昨年はメールマガジンを刊行したものの、生来の筆不精のためかなり不定期な発行を続けてまいりました。今年は心機一転、毎週月曜日の発行(月曜日が休日のときは火曜日)を皆さんにお約束いたします。どうぞご期待ください。また質問などもお寄せいただければ幸いです。 私は今年も民主党でネクスト副大臣(男女共同参画担当)および男女共同参画政策調査会の事務局長をつとめることになりました。これから21世紀の国際社会で日本が発展を続けるために、基本法で「最重要課題」と位置付けられている男女共同参画社会の実現が求められています。政府においても内閣府の中に「男女共同参画局」が設置されており、官房長官が担当大臣として任にあたっているところです。民主党では、いわゆる「政策系」の調査会と「運動系」の委員会とが設置されており、それぞれ連携しながら取り組みをすすめています。私は「政策系」の事務局長と、「運動系」の副委員長を務めています。「政策系」の会長は小宮山洋子衆議院議員、「運動系」の委員長は水島広子衆議院議員で、ともに良い関係で仕事をさせていただいています。 昨年の12月の上旬、「運動系」の男女共同参画委員会の調査旅行で韓国へ行ってまいりました。慌ただしく出発したのは前号のメールマガジンからご賢察いただいたとおりです。ここ数年、韓国では選挙や政党に関する法律が次々と改正され、女性国会議員が飛躍的に増加しました。その謎を探るため、たいへんな強行スケジュールでしたが、10名の議員と党職員とで見てまいりました。 現地では、政府の女性部(日本で言えば女性省)、国会の女性委員会(常任)、政党ではウリ党・ハンナラ党・民主労働党など、そして学術では梨花女子大学という女性学の国際的な拠点で、それぞれトップの方とお会いし、意見交換してきました。儒教社会の影響が強く残ると思われる韓国で、パワフルに活動する女性の皆さんや女性政策の必要性を静かに語る男性に数多くお会いすることができ、私たちはたいへん触発されました。 韓国では合計特殊出生率が低迷を続けています。ITなどを積極的に活用して経済活性化をはかっていますが、アジア通貨危機の記憶はまだ生々しいものがあるようです。「韓流」ブームで国内事情を見落としそうになりますが、韓国の経済はまだまだ本調子ではないのです。そうした中で、女性の人材活用が必要だという合意形成がなされました。女性運動団体などの強力な後押しもあったためでしょう、比例区の拘束式候補者リストの奇数順位には女性を載せる法律改正が 2002年に行われました。今、韓国では女性政策を語らない議員は、男性女性を問わず選挙で不利になると言われているそうです。 韓国のこうした政策的な動きの特徴は、一言で言えば「スピード」に尽きると思います。日本では政策である程度の方向性が出ても、それが動きはじめる、法律ができて本当に取り組みが進む、という段階に移るまではかなり時間がかかるように思われます。万全の体制を整えて、問題が起きたときにもどう対応するかきちんと細かなところまで議論してからでないと、物事は始まらないのです。ところが韓国は違いました。韓国では、方向が決まったら一瀉千里で進み、問題が起きたところで対応を考えるという前提でスタートする、大胆に言えばそういうスタイルなのではないでしょうか。 こうした政策への取り組み姿勢の違いは、ものの考え方から生じるのでしょう。どちらが良いか、どちらが優れているか、これは一言で言えるものではないと思います。しかし、激動の時代が必要としているのは、やはり、スピードある決断と実行なのではないでしょうか。韓国を見てきて、あらためて私は日本で鋭い時代感覚と危機感が欠如していることを、まざまざと見せ付けられたのでした。このままでは日本はどうなってしまうのか。古い政治を惰性で続けていては、将来は切り開けないのではないか。久しぶりに海外から日本を見て、あらためて政権交代の必要性を痛切に感じました。 毎週月曜日朝の定例街頭国政報告は、今年も続けてまいります。4日は火曜日ですが、年頭のご挨拶を兼ねて朝7:45から東大通交差点前で元気にマイクを握ってまいりました。今年もがんばります。どうぞみなさまにとっても健康な良い年でありますように。またお会いしましょう。
第8号「第161臨時国会を振り返って」(2004年12月6日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第8号(2004年12月6日発行) 「第161臨時国会を振り返って」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村智奈美です。 先週金曜日、第161臨時国会が閉会しました。イラク自衛隊派遣延長問題、年金改革、政治とカネ、そして災害への対応など、臨時国会ながら、と言うべきか、臨時国会だから、と言うべきか、大きな問題が山積みとなっていた国会でした。しかし終わってみれば、成し得たものは何一つないようです。民主党はイラク自衛隊派遣法廃止法案と年金抜本改革推進法案と政治資金規正法改正法案を提出しましたが、どれも審議も採択も行われませんでした。新潟県中越地震に関しては、せめて復旧費用を予備費にとどまらず補正予算を組むところまで進めたかったのですが、これも通常国会まで先送りとなってしまいました。国民の皆さん、被災関係者の皆さんに申し訳ない思いでいっぱいです。 三位一体改革もまたまた中途半端に終わってしまいました。地域が主役、地域住民が主役の社会をつくるためには、早急な税財源の移譲は不可避です。地方六団体が身を削るような思いでまとめた地方案を本当に小泉首相は「真摯に受け止め」たのでしょうか。補助金という仕組みは温存したまま、補助率の引き下げということでお茶を濁して今年も終わってしまいました。数字のつじつま合わせばかりしていたのでは本当の地方分権は進みません。民主党の中でも地方財政改革などの政策の細かな部分について調査研究を続けています。押し付けではない、一人でも多くの顔が見える地方自治を、地方自らの手で作っていってもらえる国のかたちを基本理念に、これからも参画していくつもりです。 さて私はこれから韓国ソウルへ行ってまいります。民主党男女共同参画委員会の党務で、昨年夏のユンスック・リーさんとの出会いから企画してきた訪韓調査、政党法などを改正するなどして国会議員における女性の比率を増加させてきた韓国の現状を民主党の仲間とともに現地視察してまいります。前号メールマガジンでは、今回は男女共同参画調査会についてお話する予定と書きましたが、韓国報告とあわせて次号にさせていただくこととします。 そろそろ空港へ向かう時間が近づいてまいりました。今回は短いメールですみません。それでは行ってまいります。
第7号「新潟県中越地震」(2004年11月18日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第7号(2004年11月18日発行) 「新潟県中越地震」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村智奈美です。 冒頭、新潟県中越地震で被災された皆様、ご友人やご親戚などが被災された皆様、心からお見舞いを申し上げます。またお亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、ご遺族の方へ心からお悔やみを申し上げます。 被災地面積の広大さ、農林水産業への打撃の大きさ、雪の季節が間近という切迫感、中山間地農業が曲がり角にあるという現実、いまなお余震が続いているという地震のエネルギーの大きさ。農山村型地震という新たな災害の発生です。ようやく7・13水害から復興の目途が立ち始めた新潟県に、今度は大きな地震が襲ってきました。 私も10月25日に岡田代表とともに現地へ視察に入ったのを皮切りに、現地視察や避難所激励や救援物資運搬ボランティアのため数日を被災地で過ごしてまいりました。到底すべての被災現場を回り、避難されている皆さんのお声をすべて聞いたわけではありませんが、現地に行くたびに、胸に詰まるものがあります。人情あふれる山間の村の人々がなぜ住む家を後にして避難所生活をしなければならないのか。なぜあの美しい棚田が見る影もなく崩れてしまわなければならないのか。そしてなぜ、亡くなる人が後を絶たないのか。心の中に、悲しみが積み重なっていきます。 私は今月、総務委員会と農林水産委員会とで、短い時間でしたが地震関連の質問を行いました。2回の質疑を経て、地方対中央、財務省対その他の省庁、という図式が、今回の地震でも出来上がりつつあることを、肌で感じています。阪神・淡路大震災のときとは異なるタイプの震災、それを何としても復旧・復興するのだという前向きで力強い姿勢が、いまの永田町・霞ヶ関には感じられません。 大袈裟な言い方かもしれませんが、新潟の日本の、美しい原風景・心の故郷を、将来にわたって残すことができるかどうか、まさにここが正念場です。私は、森林に親しみを感じる人が9割にものぼるという実態、農山村で休暇を過ごしたいというニーズが都市住民を中心に増加しているという実態からしても、魚沼産コシヒカリ、錦鯉、闘牛、きのこなどの特産品をもつ被災地を復興することは、日本全体としても必要なことだと思っています。そのときには今まであったものをそっくりそのまま復旧するのではなく、新しい発想での復旧・復興策が必要になるでしょう。お金をかけるだけでなく、知恵を出さなくてはなりません。 私はいま、激甚法など従来ある法律の枠組みの中で、復旧復興のためカバーできるものと、できないものの仕分け作業を行っています。まだ被害実態の全容が明らかになっていない中で、暗闇を手探りで進むようなものですが、法制局や県などいろんなところの知恵と力をお借りしながら、立法府としての役割を追求していくつもりです。 昨年11月9日の第43回総選挙の投開票日から1年目の日は、こうして、地震関連で質問の準備をする中で慌ただしく迎えました。夜遅くに当選が決まり、お祝いのクス玉が割れずに天井から落ちてきたのがテレビの中継で映し出されたことを、今でも苦笑とともに思い出しています。あれから1年。国会で発言の場を与えていただき、おかげさまで元気に活動してくることができました。これからも初心を忘れず着実に前進していきたいと考えています。 末筆になりましたが、知事選ではいろいろとご協力いただき、ありがとうございました。30万近くの皆さんからご支援いただきましたが、結果につなげることができませんでした。私の力不足をお詫び申し上げます。 次号は、民主党ネクスト男女共同参画担当副大臣としての活動などについて、ご報告したいと思っています。またお会いできる時を楽しみにしています。
第6号「新潟県知事選挙、名を汚さぬよう、正々堂々と闘います」(2004年10月14日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第6号(2004年10月14日発行) 「新潟県知事選挙、名を汚さぬよう、正々堂々と闘います」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村智奈美です。 昨日から臨時国会が始まりました。私は民主党の岡田新代表のもとでネクスト副大臣(男女共同参画担当)と役員室次長をつとめることになり、張りきっています。今後ともよろしくお願いいたします。 さて今国会では、「政治とカネ」をめぐって論戦がスタートしました。リクルート事件を超える疑惑とも言われる日歯連の自民党ヤミ献金・迂回献金問題について岡田代表が質問し、自民党総裁である小泉総理の責任を質しましたが、総理は「議員一人ひとりが襟を正していくことだ」と全くの他人事。これではいつまでたっても公正で透明な政治など実現できるはずがありません。政権に居座りつづけ、利権にしがみつき、いったいいつまで年金など国民生活の重要課題を店ざらしにするのでしょうか。 17日に投開票日を迎える今回の新潟県知事選挙は、こうした中央政治と同時並行的に行われています。私は、これからの時代に新潟県を良い方向へと大きく舵をきっていくため、たが秀敏さんの判断力・決断力・行動力がどうしても必要だと思い、新潟県の将来のために、全力で応援をしています。 対立候補は、5人いらっしゃるわけですけれども、実際のところは中央官僚出身の自民党公明党推薦候補との一騎打ち、ということになるでしょうか。彼のところへは自民党の大臣クラスの政治家がどんどん応援に来ているそうです。 こともあろうか、民主党の渡辺秀央参議院議員、森ゆうこ参議院議員、菊田真紀子衆議院議員までもがこの候補を支援しています。このことは、政権交代を訴えてきた民主党議員の一人として、有権者の皆さんに心からお詫びしたいと存じます。 いずれにしても、「これまでどおり中央に目を向けた自民党主導の新潟県の政治を続けていくのか、それとも県民一人ひとりの生活を守るための民主党の政治に切り替えていくのか」の構図がはっきりした知事選挙と言えるでしょう。 この選挙、いま全国が注目しています。たが候補陣営は、大県たる新潟県の知事を選ぶにふさわしい恥ずかしくない選挙を行おうと、正々堂々と闘っています。他方で、選挙戦を貶める誹謗中傷を行っている相手候補陣営。負けるわけにはいきません。 残り数日のたたかいは、運動量の多さと、ボランティアの熱気がまさるほうに勝利が訪れると思っています。幸いにもたが選挙事務所には連日多くのボランティアと学生が出入りし、活気にあふれています。皆さんもぜひ、たが事務所にお越しください。そして新潟の政治、おおきな石がごろりと動くその日を迎えましょう。私も力の限りがんばります。
第5号「7・13水害」(2004年8月2日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第5号(2004年8月2日発行) 「7・13水害」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちわ。ご無沙汰しておりました、衆議院議員の西村智奈美です。 遅れましたが、参議院選挙では大きなご支援いただき、本当にありがとうございました。新潟市内では民主党に対して96,856票をいただき、民主党に対する期待を改めて痛感いたしました。これからが本当の意味でのたたかいです。これからもがんばってまいります。今後ともよろしくお願い申し上げます。 7月13日、新潟県中越地方を未曾有の集中豪雨が襲いました。亡くなった方は15人、全壊半壊含め浸水などの被害にあった家屋はおよそ2万6千世帯、田畑も泥流に襲われ土砂災害も多発、弱体化していた地域経済を直撃するという、本当に悲惨な状況です。 私は7月16日に民主党本部の現地調査団に参加して三条市、中之島町を訪れました。堤防が破堤している箇所、泥が流れ込んだ宅地、被災者の皆さんが肩を寄せ合って暮らす避難所などをつぶさに拝見し、1日も早い復旧支援と再発防止のために働くことを決意しました。 被災お見舞いや政府への要望活動などが一段落したところで、私は、一人の市民として復旧支援活動に参加することにしました。私の友人たちが現地ボランティア受け入れなどに災害直後から取り組み、その情報を被災直後からメーリングリストなどで提供してくれていたのです。 まずは民主党新潟県第1区総支部でタオルなどを集め、現地へ届けるという活動を、民主党メンバーの皆さんの力を借りて行いました。次に、現地での災害復旧ボランティアとして現地で復旧のお手伝いです。私の事務所と第1区総支部で声をかけあい、私のホームページサイトでも募集をして、18、19日の両日、のべ20人の仲間とともに現地で泥出しなどの作業に汗を流してまいりました。 この水害の復旧作業は、泥とのたたかいといっても過言ではありません。ものすごい匂いを放つ、重たい泥。そして1軒につき2トントラックで2台分はあろうかと思われる家財道具・家電製品が、ゴミとなって、道路に所狭しと積み上げられていきます。日常生活だったらきちんと行うゴミの分別も、正直言ってやっている余裕がありません。衛生的なことなども一切考える余地なし。被災直後の人間の心理とはどのようなものなのか、ほんの少しですが感じることができたような気がします。 さて、こうしたなか、国会閉会中ではありましたが、7月29日に、衆議院災害対策特別委員会が開催されました。私はその委員会の委員ではなかったのですが、視察にも行った県内の議員ということで、質問時間を40分いただき、4区の菊田真紀子さんと質問内容を分担して、菊田さんがおもに復旧支援、私がそのほかで災害防止策や新たな防災体制について質問することになりました。 私は、今回の集中豪雨が生んだ大きな犠牲と被害は、人知によって軽減できたのではないかと考えています。そういう立場から、堤防管理や情報提供や避難所のあり方等について質問しました。災害時の情報提供のあり方については、行政が可能な限り多様な情報提供の方法を整えて、住民が選択できるようにする、そういう体制を整える必要性について私が質問したのですが、井上大臣は以下のように答えました。 『「それはそのとおりだと思います。いろいろな通信手段が今発達しておりますから、そういうものの利用も含めまして考えていくべき・・・(中略)・・・同時に言われますのは、住民の方も、言われましても、いや、災害というのはすぐには来ないよ、水はすぐには来ないよというようなそういう油断もあったんじゃないかというようなことを言われる方もありまして、これは一般論ではありますが・・・(後略)」。 (速記録未定稿より)』 私は唖然としました。少なくとも防災担当大臣の口から、一般論としてという断りを入れながらも、避難勧告などの情報提供については住民の受け止め方に問題があるのだという、そのような趣旨のことをおっしゃったことについては、信じられないという思いです。 振り返ってみれば、この大臣は、長崎県佐世保市での小学生の殺害事件の際「元気な女性が多くなってきた」など、問題発言で物議をかもしてきた方でした。なぜこうした方が、大臣の職に、それも防災担当大臣という職に、今もあり続けていて、なぜ政権内からは何の問題意識も聞かれないのでしょうか。ただただ政権にしがみついていたいという与党の意識がこういうところからも透けて見えてならないのです。 理事会でこの発言の削除を求めていただくことになりました。地味ですが、ひとつひとつの積み重ねです。 今日は臨時国会の2日目。またがんばります。
第4号「いよいよ参院選が始まります」(2004年6月21日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第4号(2004年6月21日発行) 「いよいよ参院選が始まります」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんばんわ。衆議院議員の西村智奈美です。 台風が新潟付近を通過していきます。西日本では被害がかなり生じているという報道ですが、被害最小であることを祈ります。 第159通常国会が閉会し、私も先週末に新潟へ戻ってまいりました。イラクへの自衛隊派遣に始まり、年金関連法案で山場を迎えて、多国籍軍への自衛隊「参加」表明で終わるという、たいへんな国会でした。やれることは精一杯やったと思いますが、小泉政治の方向転換をするところまではいきませんでした。言葉と言葉がすれ違ったという空しさが残っています。 今日は明日の菅直人前民主党代表の来港のご案内等をさせていただきます。今年1月の民主党定期大会で、菅さんは、農林水産業再生のため力を注ぐと宣言しました。自らが農林漁業再生本部長になり、このほど「民主党新プラン」がまとまったところです。
第3号「岡田代表が新潟で遊説します」(2004年6月11日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第3号(2004年6月11日発行) 「岡田代表が新潟で遊説します」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** おはようございます。衆議院議員の西村智奈美です。 宿舎を出るバスが朝7時30分。45分には議員会館に到着します。今朝も8時前に議員会館に着き、日程の調整をしたり新聞を読んだりしていると、外から横笛や太鼓など祭囃子の音が聞こえてきました。今日は官邸下にある日枝神社のお祭りです。議事堂と議員会館の間の道を、古式ゆかしい祭り行列がとおっていきました。ふだんは喧騒につつまれている永田町周辺も今朝は違う空気が流れていきます。 さて昨日、合計特殊出生率(一人の女性が産む子どもの平均数)が、2003年の数値で1.29人になることが厚生労働省から公表されました。はじめて 1.3人台を下回ったことのショックと同時に、この数値が発表されたのが例年よりも遅く、年金関連法案の成立後であったことに大きな疑問をもつところです。 政府与党の年金関連法案では、出生率の推計を高位・中位・低位推計のうち、中位推計を算定基準としていました。その際の合計特殊出生率は、2003年に 1.32、2007年に1.30で底打ち、その後は約50年で1.39に回復するというものですが、実際の数値は、低位水準に近いところで推移してきたのです。甘い見通しのうえに年金関連法案を作っているのではないかということを私たちはたびたび指摘してきましたが、大臣は「少子化対策にしっかり取り組む」との答弁を続けてきただけでした。なぜ公表がこの時期になったのでしょうか。年金関連法案が砂上の楼閣であることは明らかです。改めて廃案にすることを求めていきたいと思います。 少子化は社会全体で取り組むべき課題です。子どもをもちたいと思う人たちが安心して子どもをもてるような社会、子どもがいきいきと成長することを約束される社会、一人一人の人権が大切にされる社会。そんな社会システムをつくることができたら、その結果として出生率は上昇するのでしょう。政府をあげて「意味のある政策」を実行することが必要です。 しかし、政策形成の要であるはずの内閣に「元気な女性が多くなってきた」とか「放火は女性の犯罪」などと発言する閣僚がいるのでは、本質を見据えた政策は期待できません。逆にそうした人たちが考える少子化対策とは何だろうかと想像すると、背筋が寒くなる思いがします。本日昼、2大臣および官房長官に対して、私の事務所でセッティングをし、衆参議員有志で抗議とプレスへのブリーフィングをしてくる予定です。
第2号「最終盤の国会模様」 (2004年6月3日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第2号(2004年6月3日発行) 「最終盤の国会模様」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** 久しぶりのメールマガジンです。 この間、国会周辺では本当にいろんなことがありました。民主党の代表交代、年金法案・有事法制・裁判員法・道路公団民営化法案などの衆議院通過、首相の北朝鮮再訪問など、メルマガ発行のネタとしては枚挙にいとまがないほどでしたが、リアルタイムで報告することができず、申し訳ありません。 いま国会は年金法案をめぐって最大の山場を迎えています。私はこの法案を今国会では廃案にすべきだという考え方です。あまりにも滅茶苦茶な法案であり、あまりにも何でもありの審議過程であったからです。年金法案の審議の過程では、負担と給付のあり方、マクロ経済スライド方式、企業負担増加に伴う雇用の流動化、女性と年金、将来推計の前提となる合計特殊出生率、公的年金資金の目的外使用など、多くの重大な問題点が指摘されてきました。 また衆議院では委員会の強行採決と本会議での採決が終わるまで、厚生労働副大臣や厚生労働委員長という法案提出者・審議責任者の年金保険料未納状況が隠されており、立法府の品格は下がる一方でしたが、自民党は所属議員の納付状況調査さえしようとはしません。法案の良し悪しでなく、何が何でもこの年金法案を通そうという自民党・公明党の意図だけで物事が運んでいます。加えて言えば、官僚が決めたことにただただ従っているだけで物事が進んでいるのです。 民主党は「すべての年金の一元化」を主張してきました。民主党の政策では国会議員互助年金も廃止することになります。分かりにくい制度を誰にでも分かりやすく、働き方や職業によって格差が生じないような、公平で、持続可能な年金制度に向けて、先送りすることなく作業を始めよう。私たちはそう訴え、その趣旨で民主党案を提出した経緯がありますが、残念ながら衆議院で否決されてしまいました。 民主党では、3日、4日は私たち衆議院議員も「禁足(きんそく)」です。禁足とは「召集がかかってから15分以内に院内に集まることができる範囲内で待機すること」を指します。今国会中、禁足がかかるのはこれで4度目か5度目でしょうか。委員会・本会議の採決を何とか回避しようとがんばっている参議院を側面から応援する衆議院の気持ちの表れともいえますが、できることは限られています。例えば衆議院議員がハウスを越えて参議院内で実力阻止行動などをとれば懲罰の対象となります。ほかに衆議院に残されている最終手段は、内閣不信任案の提出などだけ。児童手当法の改正や、有事法制など重要法案の成立についても、年金法案の取り扱い次第では廃案もありうるという態度で臨んでいます。 いずれにしても、残り会期と首相がサミットに行く日程をにらみながらの行動となります。岡田代表・藤井幹事長という新しい体制でスタートした党の国対運営が試されるところであり、がんばらなくてはいけません。 最後にご報告です。5月30日の日曜日、私の後援会「智水会」の発足総会を開催しました。枝野幸男さんから講演していただくなど、とても良い会にしていただきました。皆様に心からお礼申し上げますとともに、今後の会の活動などについてご協力をよろしくお願い申し上げます。