************************************** 西村ちなみメールマガジン第101号(2006年10月16日発行) 「1票の格差」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 新潟も、神奈川も、大阪も、東京も、ここ数日移動してきた地点はどこも爽やかな秋空が広がっていました。ベランダや庭には布団や洗濯物がずらっと並び、何をするにも良い気候であることがわかります。しかし衆議院補欠選挙や各種選挙の応援に駆けずり回る私たちにとって天気の良し悪しはあまり関係ありません。ひたすら街角に立ち、民主党の政策を訴えます。 補欠選挙は、どの陣営もそうですが、党の執行部などが連日次々と応援に入っています。ある意味ではとても豪華な選挙。しかし応援弁士が多数入るために大規模な事務所体制で対応しなければならないという大変さもあるようです。 私が昨日大阪9区(茨木市)に応援のため到着したときには、阪急線の駅前に公明党の太田代表と安倍総理が自民党候補のため来援とのことで、黒山の人だかりでした。5mおきに警官が立ち、ロータリーの中は通行止め、バスもタクシーも動いておらず、静かな駅前にマイクの音が跳ね返っていました。 さて、この大阪9区での有権者数は約42万人とのこと。新潟1区の有権者数約42万人とほぼ同規模ですが、昨年の衆議院選挙では最大で2.18倍という定数に対する有権者数のアンバランスが生じました。もっと極端なのは参議院でしょう。先日、最高裁で、参議院選挙における1票の格差5.13倍が合憲だという判決が下されました。なぜこういう判決となるのか私には理解に苦しむところですが、司法府がこのような判断を下している限りは、立法府としての意思を早急に示す必要があると考えます。 このように、国会において1票の格差に対して是正の動きが出てこないためでしょうか、新潟県議会の定数がおかしなことになりつつあります。自民党県議団は新しい県議会の定数を53とし、人口集中区の定数を減らして新潟市には15を配分する方針との報道です。1票の格差として最大となる見込みなのは新潟市2区と村上市とでなんと2.29倍、あまりにも大きすぎます。 定数削減そのものは私たちも是です。しかし、まったく白紙の段階から選挙区の編成と定数を決めようとしているにもかかわらず、なぜこのようにわざわざ2倍を超える1票の格差を生み出すような定数決定を行うのでしょうか。これでは自民党議員が生き残り、少数会派を蹴落とすための党利党略だと言われても仕方がないのではと思います。県議会の今後の動きに注目し、また国会でさらに定数格差の是正に取り組んでいきたいと思います。
メールマガジン
第100号「北朝鮮の地下核実験」(2006年10月10日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第100号(2006年10月10日発行) 「北朝鮮の地下核実験」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 北朝鮮の地下核実験強行のニュースに、驚きと不安をもって接した方も多いのではないかと思います。実験の規模、実験の成否は依然として明らかになっておりませんが、実験を行ったという報道は確かになされました。国連安保理が声明を採択したばかりであるにもかかわらず、また中国もかなりの強い姿勢をもって北朝鮮に不実施を求めていたにもかかわらず、実験は強行されました。このことは、国際社会の連携が十分だったか否かを検証する必要があることを示していると思います。そして国際社会の連携もさることながら、唯一の被爆国である日本が、核兵器廃絶の訴えをまだ世界中に十分浸透させるに至っていないことを証明したと思います。 イランは核兵器の製造につながるウラン濃縮活動を行っています。8月末までに濃縮を停止しなかった場合は制裁に向けて新たな決議を採択すると明記された国連安保理決議にも関わらずです。北朝鮮が2003年に脱退し未だ復帰していないNPT(核兵器不拡散条約)において、米国、ロシア、英国、フランス、中国の5ヶ国が核兵器保有国と呼ばれていますが、この5ヶ国で保有されている核兵器は、多少古い数字ですが2002年時点の核弾頭数で米国7600、ロシア8331、英国185、フランス348、中国402となっています(おそらく今日の数字はこれよりも多少減少していると思います)。インドとパキスタンは核兵器保有を宣言しているNPT非締約国、イスラエルは宣言してないものの既に事実上の核兵器保有国と言われています。つまり、この地球上には、今なお多くの核兵器が存在しており、また開発が進められているのです。 私は広島、長崎、沖縄など、行ける範囲でしかありませんが時機をとらえて日本国内でも戦争の爪痕を辿り、遺された物を見て空気を感じて人と話してきました。核兵器の非人道性は、多くの体験者が顔を歪めて語るとおりだろうと私は確信します。二度と戦争はいやだ、核兵器は駄目だ、との訴えは、国家の威信や統合よりも優先されるべき真理であるはずです。それをいともたやすく、国家の求心力を維持し瀬戸際外交の一環として実験してしまった北朝鮮を、私は断じて許すことはできません。 ミサイル発射の後、特定船舶入港禁止法により新潟港に万景峰号の入港が禁止されました。この船の入港制限が経済制裁とは言われましたが、日本の対北朝鮮貿易額に占める新潟港における輸出入額のシェアは、輸出で7.9%、輸入で4.2%です。拉致問題でも進展の見られない中でミサイル発射、そして核実験と、日朝平壌宣言を無き物に等しくした北朝鮮に対して、より厳しい制裁措置(非軍事的)はもはや已む無しと考えます。 人類は、戦争ではなく平和を、威嚇や抑止よりも対話と信頼を、選択してきたはずなのに、また環日本海地域では人々の地道な努力が積み重ねられてきたのに、どうして私たちが暮らすすぐ側で核実験が行われたのでしょうか。日本に在住する北朝鮮国籍の人たちはどのくらい肩身の狭い思いをされていることでしょうか。本当に残念でなりません。 今日の夕方、急遽開会された衆議院本会議では、「北朝鮮の核実験に抗議し、全ての核兵器及び核計画の放棄を求める決議」が全会一致で採択されました。あらゆるルート、あらゆる手段をもってその決議が有効に実現され、平和的な解決が模索されるよう、国会として、議員として、民主党として、取り組んでいく決意です。
第99号「所信表明演説」(2006年10月2日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第99号(2006年10月2日発行) 「所信表明演説」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 「人生二毛作」「筋肉質の政府」「イノベーション25」「再チャレンジ支援促進のため、民間や自治体に対する総理表彰制度の創設」。さすがに本会議場からは与野党席を問わず失笑が漏れました。先月26日、安倍新総理の所信表明演説です。 「美しい国」と何度も繰り返されましたが、肝心の具体像についてはほとんど語られていません。多くは抽象論・精神論ばかり、官僚のよくできた作文と、スピーチライターの滑りすぎた筆とが目立つ、生煮えの演説原稿でした。民主党の小沢代表の言葉を待つまでもなく、政治とは生活そのもの。その生活をどうするのか、どうやって一人一人の人権を守り、多様な価値観の存在する社会の仕組みづくりをしていくのか、安倍総理の考えを聞くことはできませんでした。 例えば消費税です。今年の税収などを見る必要があるため消費税を含めて税制の総合的な改正を検討するのは来年の秋以降(すなわち来夏の参院選後)になると総理は述べるのですが、いくら経済が2.2%以上の成長率を記録したところで、人口減少でもあることですし、税収が急激に増加することは見込めるわけがありません。それとも定率減税の全廃、年金控除の縮小、老齢者控除などの廃止によって、かなり税収が増えると見込んでいるのでしょうか、だとしたら大増税だったことを政府自らが認めることになります。 このところ多くの自治体で、役所の窓口が大変混雑しているそうです。十分な説明もなく突然の著しい増税で驚いた人たちが、問い合わせに殺到しているのです。医療・年金・介護の保険料や自己負担も引き上げられ、障がい者やリハビリ患者がサービスの給付をあきらめて取りやめたという話も、身近に聞こえます。 安倍総理は、自らの美意識にとらわれ、そういう生活者の実態には目をつむっているのではないか、と私は感じました。多様な人が存在するという実社会に対応した政策よりも、自分の美意識のための政治をおそらく安倍総理は優先するでしょう。しかし残念ながら安倍総理の美意識では、多くの人たちの賛同を得られないだろうとも思います。なぜなら、「美しい国」そのものが、極めて抽象的であるのみならず、単一の価値観によって成り立っており、多様な価値観を尊重しあうものとはなっていないからです。 多元的な価値に基礎をおき寛容さをもつヨーロッパの政治では、地域コミュニティの重要性がことさらに見直されており、競争一辺倒のアメリカで家族・地域などが崩壊しているのとは対照的だと思います。日本が学ぶべきはどちらの政治スタイルか。顔のかたちや髪・目の色は異なっても、ヨーロッパには文明を作り出してきた歴史があります。長久の歴史をもつ日本が何もアメリカの真似をする必要など、どこにもないと思うのですが、皆さんいかがお考えでしょうか。
第98号「いよいよ始まります」(2006年9月25日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第98号(2006年9月25日発行) 「いよいよ始まります」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 今日は午後から民主党本部の臨時党大会でした。小沢一郎代表が再選され、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長が再度任命されました。党大会の際、挨拶を終えた小沢さんの顔色があまり良くないなと思っていたところ、大会終了後に検査のため数日入院されるとのこと。議員の入院が報道されることは、めったにあることではありませんが、ときどきはあることです。1日も早い快癒を待ちたいと思います。 今回の党大会では、私が知る限り初めて他の野党の党首・代表が来賓として招かれていました。社民党の福島さん、国民新党の綿貫さん、日本新党の田中さん、それぞれ個性のあるユニークな挨拶をいただきました。田中さんの挨拶は、ポリティシャン(政治屋)とステーツマン(政治家)を明確に分け、話題の映画「フラガール」を引用して、時代に流されないことの意味を示してくださいました。人気に左右されない政治の必要性を説いたものだと理解します。 明日26日は臨時国会初日、首班指名の投票で新しい総理大臣が決まる予定です。自民党の役員体制も決まってきているようですが、目新しすぎて何ともコメントのしようがありません。ただ一点、新しい自民党執行部は、マスコミに対する報道へのプレッシャーを強めてくるだろうと漠然と予想することはできます。 安倍氏はこれまでにも幹事長時代にマスコミの報道に対して不公平を理由として出演・取材拒否や抗議を行い、報道被害者の救済機関「放送倫理・番組向上機構」が運営する「BRC(放送と人権等権利に関する委員会)」に申し立てを行うなど、過剰ともいえる報道への対応があったことが指摘されています。政治家からのそうした「圧力」は、マスコミにとっては大きな重圧になるもの。確かに今のマスコミに問題なしとは言えませんが、権力から独立したジャーナリズムは、権力を監視する役割を果たさなければなりません。マスコミに圧力をかけながら、自らに対するマスコミからの問い合わせから逃げている安倍氏には、矛盾があるのではと思います。 総理の首班指名後、29日には新総理の所信表明、その後10月2日、3日と本会議での代表質問となります。安倍新政権が何を目指そうとしているのか、しっかりと聞き取らなければと思います。 民主党も、来月22日には神奈川16区と大阪9区での補欠選挙を闘いますが、選挙にかまけることなく、政策的な軸をきちんと示すことと党の運営を民主的に行うことは、継続して行っていかなければなりません。3ヶ月の閉会期間を終えて、いよいよ国会は闘いの本番です。気合いを入れ直してがんばります。
第97号「北東アジア観光フォーラム」(2006年9月19日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第97号(2006年9月19日発行) 「北東アジア観光フォーラム」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 先週の今日は私にとって初めてのパーティーを開催させていただきました。大勢の方々からご参加いただき、来賓の方々や民主党代表選挙の告示日のため遅れて到着した鳩山由紀夫さんからもスピーチをいただいて、会を盛り上げていただきました。本当にありがとうございました。 「もっと仕事をさせる会」というパーティーの名称については、いろいろ議論がありました。ある方からは「そんなタイトルでは仕事をしていないみたいではないか」や「仕事をさせるのではなく支援者も一緒に何かするという意味合いをもたせるべきだ」という意見など、消極的なご意見をいただいていたところです。また逆に、「このままで満足していないという姿勢があらわせる」や「もっと使ってほしいという意味もあるから良い」など、肯定的なご意見もいただいていました。 いずれにしても、常に成長するよう心がけ、新しいものに挑戦する姿勢は保ちつづけていきたいと考えています。今後は、このパーティーをきっかけとして、新たなネットワークづくりに取り組んでいきたいと思います。 さて今日は新潟市内で北東アジア国際観光フォーラムが開催されています。私も全体会議等に出席しましたが、中国、モンゴル、韓国、ロシアの各国から政府関係者や観光業者や学術研究者など多くの方々が参加し、活発なディスカッションが繰り広げられていました。政治と切り離して観光を活性化することで、多様な交流チャンネルが作り出され、地域の安定と平和につながることが多くの識者によって指摘されてきています。あとはスムースな交流を行うために具体策を進めるだけ。ビザの問題も指摘されていました。 世界観光機構は、今後、観光産業のもたらす利益は増加すると見込んでおり、世界GNPで観光産業が占める割合は2008年で20%に達する見込みとのこと。石油や自動車産業と並んで世界3大産業になるといわれています。その中でも北東アジア地域における観光市場成長率は著しい伸びが期待されています。 環日本海地域を旅行しようとする人にとって、ビザの取得は大きな問題です。日本へのインバウンド、アウトバウンド、いずれにとってもビザ取得が壁となり、観光促進の妨げとなっていることはたびたび指摘されてきました。たとえば日本の出入国管理・難民認定法は、基本的には外国人の入国を制限し、滞在することのできる外国人を条件つきで認めるという原則となっています。今後、このビザの問題をどうするか、政治判断しなければならない時が来るでしょう。 私が外国人へのビザ取得問題を考えるとき思い出すのは、「罪を犯そうという意図がある限り、犯罪者はいかに法律で規制しても入ってくる」という言葉です。このところ、新潟でも外国人の犯罪が報道されます。本当に残念なことですし、地域住民の皆さんの不安はいかばかりかと拝察いたします。しかし犯罪者を恐れるあまり、罪を犯さない人までも締め出すことになっては、友好関係を作ることもできません。街灯をきちんと設置するなど犯罪を引き起こさない雰囲気づくりや未然防止策をとることをせず、排斥するだけでは、問題の解決にはならないと思うのです。同じ地域に住んでいる私たちは、いかに隣人とつきあっていくかという知恵もまた、出していく必要があります。 台風一過。気候もぐっと秋めいてまいります。皆様どうぞ夏の疲れが出ませんように。
第96号「都市交通システム」(2006年9月11日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第96号(2006年9月11日発行) 「都市交通システム」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 人の歩くスペースを塞いで駐輪する自転車。車は商店街の中をスピードを出して走り、そこを横切ろうとした老人はビクビクしながら引き返す・・・これはどこか遠い町の風景ではなく、残念ながら新潟市で日常見られる風景です。障害者の移動の権利などがヨーロッパでは確立されつつありますが、日本では、車椅子の人が電車に乗ろうとすると、予め駅に電話をし、乗る電車を通知して、駅員さんの手を借りて乗らなければならないそうです。まだ人の移動を社会全体が保障するところまでは来ていません。 先日のオープンミーティングでは、新潟の公共交通をどうするかという問題意識で、民主党市議団がヨーロッパへLRTの視察に行ってこられましたので、市議の進直一郎さんから報告をしていただきました。参加者からの発言の時間では、車の運転をやめる高齢者が出てきており、新たな交通システムの確立が急務だという意見や、利便性だけでなくまちづくりの視点で取り組むべきだという意見、また一台に一人しか乗らない車が通る道でたまにバスが通る程度では公共交通はなきに等しい、等々、さまざまな意見や質問をいただきました。 大学時代、他県から来た友人たちが、新潟の公共交通機関の未整備を訴えていたのを思い出します。特に新潟都市圏では一世帯当たりの乗用車保有台数は全国平均(1.09台)を上回り1.43台、それに伴って交通渋滞も激化し、また交通事故も増加しています。SOx、NOxが発生し、環境上の問題が発生していることも見逃せません。新潟市では、移動手段に占める鉄道やバスなど公共交通の割合はわずか5,4%。それ以外では自動車が約70%、残りが二輪車や徒歩などとなっていますが、このように交通手段の偏りが見られることから、バランスをいかにとっていくかという議論をしていくことが喫緊の課題です。ちなみにヨーロッパでは、公共交通の占める割合がだいたい5〜6割だということでした。 これまでの日本の地方都市ではほとんど、郊外へと街が膨張していき、新たな道路や上下水道を建築しなければならなくなり費用も多くかかるという都市開発のパターンでした。最近は、コンパクトシティという新しい考え方が生まれ、生活に必要な範囲の移動は歩いて行ける街をつくるというガイドラインが、国や自治体から示されています。価値判断の問題ですが、このまま車中心の社会を続けていくのかどうか、いろんな角度から考え直していくべきタイミングではないかと思います。 公共交通離れが起きている新潟市の現状では、どの交通機関を使うのかという問題以前に、まずは公共交通が市民の足として認識され、市民から公共交通の世界に戻ってきてもらうという大きな課題があります。公共交通網を新潟都市圏においてどう作り上げるのかという議論を、1日も早く始めるべきだというご意見も、オープンミーティングでは出されました。電車と人が共存したまちづくり(トランジットモール)、路面電車やLRTやバスなど異なる輸送手段の連携については、いろんな組み合わせが考えられますし、運賃や技術など細かな問題は解決し乗り越えられるのではないかと思うのです。政令指定都市目前の新潟市にとって、都市交通システムは最重要の課題といえるのではないでしょう。私も引きつづき皆さんとともに考え、自治体議員とともに行動していきたいと思います。
第95号「夏休みの宿題」(2006年9月4日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第95号(2006年9月4日発行) 「夏休みの宿題」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 いよいよ9月に入りました。通常国会が閉会する時、「1日50件、閉会期間の100日間で合計5000件を訪問せよ」という宿題が党三役から出されました。振り返ってみると5000件には及ばなかったものの、私なりに活動はできたのではないかと思っています。この3ヶ月、いろんな場面を通して皆さんから聞かせていただいた話には、今後の政策課題のヒントがごろごろしていました。22日から始まる臨時国会、またがんばってきます。 来週は、新潟市内で初めてのパーティーを開催いたします。8月はその準備におおわらわでした。パーティーは9月12日夕方18時より、当日は鳩山由紀夫幹事長をゲストにお招きします。チケット(お一人1万円)はまだ余部がございますので、どうぞ事務所までお問い合わせください。 この閉会中の期間を活用して、来春4月の統一自治体選挙に向けて候補者擁立にも取り組みました。国会閉会中でなければ、このための活動も十分できなかったことだろうと思います。総支部擁立委員会の力をお借りしつつ、先日の幹事会で第1次公認申請のメンバーを決定しました。いよいよ自治体選挙に向けてのスタートラインです。 新潟市はいよいよ来年4月1日に政令市へ移行します。今年11月には新潟市長選挙があります。新しい政令市のまちづくり、そして隠れた財政危機に面している新潟県の行財政再建、いずれも民主党の自治体議員とともに乗り切っていかなければなりません。国会活動とともに地域で民主党議員を増やすことも、私の大事な仕事の一つだと思っています。どうぞご協力くださるようお願いいたします。
第94号「臨時国会の早まった背景には」(2006年8月28日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第94号(2006年8月28日発行) 「臨時国会の早まった背景には」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 秋の臨時国会が9月の22日に開会するという報道がなされています。私たちの読みとしては、自民党の総裁選挙が9月20日、そこで総裁に選出された人物が組閣するために必要な時間が1週間程度、よって臨時国会の開会は9月の29日になるのではないかという観測でした。 ところが総裁選挙ではすでに安倍氏が断然有利と言われています。小泉総理が壊したはずの自民党内の派閥もそぞろ活動をしていて、この派閥では安倍氏の支持を決めたとか、あの派閥では自主投票だけれども若手は安倍支持ではないかとか、派閥そのものが未だに根強く残っているようです。安倍総理誕生はほぼ間違いないということから、安倍氏は、総裁選挙前に組閣作業をすることが可能になりました。臨時国会の開会前倒しは、このような背景があります。 安倍氏と総理の椅子との距離は、当初、あまり近くはなかったと思いますが、こういう流れでぐっと近づきました。椅子が近づけられてきた理由は、世論調査などで総裁候補者の中でも人気がトップだったからだと言われています。 世論調査で人気のある人が総理大臣になる。結論としてそういう結果になることはありうると思いますが、今回の総裁選びで言えば、人気のある人は誰かを見極めて自民党内の派閥が誰を支持するかを決めているというように見えてなりません。何ともおかしな話です。ポピュリズム(日和見)もここに至れり、と感じます。ポストを狙うという野望もあるのかないのか分かりません。 物事の本質を見極めるために、情報はとても重要だと思います。情報がなければ分析も価値判断もできません。しかし、その情報が今、適切に収集され提供されているのかどうか。「マスコミの責任」もある、と巷では言われています。商業主義的になりすぎているとも言われます。しかし、私たち政治に携わる者としては、マスコミの責任ばかりにもできません。もっとしっかりと市民の見識に訴え、私たち自身も、社会の不公正や不正義とたたかう力をもっと身につけていきたいと思います。 あまりにもスマートすぎる安倍「総理」誕生への流れに、少しは掉さしてみたく思い、今回はこのようなメルマガとしました。 朝晩涼しくなりました、どうぞ皆様ご自愛ください。
第93号「首相公選制」(2006年8月21日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第93号(2006年8月21日発行) 「首相公選制」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 昨日は休日を姪っ子と楽しみました。甥と姪、それぞれ小学校1年生になった夏休みに私のところに泊まりに来ており、特に甥っ子などは何度も来ていまして、いちばん下の姪も1年生になった昨年の夏休みに来る予定でした。ところが昨年夏は解散総選挙にぶつかったため、今年の夏に延期となったのです。リュックに着替えを詰め込んで、彼女はやってきました。お金のかからない行楽地を中心に、二人で目一杯楽しんで、今日、帰っていきました。 夏の甲子園では熱戦に次ぐ熱戦が繰り広げられていました。日本文理高校は残念でしたが、今日行われた決勝戦の再試合まで、見ごたえのある試合が続いたと思います。高校生たちが日頃どのように練習しているかがよく分かる白熱した試合でした。さわやかな闘いぶりに心からの声援と拍手を送ります。 夏は、子どもたちの成長する季節だと思います。振り返ってみれば私も夏休みには私なりのいろんな冒険をしました。冒険といってもささいなことですが、そのための材料は、あたりを見渡すとたくさんあったように思います。ありとあらゆるものが冒険の世界へと私を引っ張ってくれました。材料を見つけると、想像力が山のように膨らんで、どうしたらもっと楽しめるか、どうしたらもっと美味しくなるか、どうしたらもっと・・・と、試してみたこともうまくいったりいかなかったりでした。 今、自民党の総裁選挙を来月に控えて、候補予定者がそれぞれの政策(考え方)を発表してきています。教育について取り上げる方もいて、義務教育就学年齢を引き下げることや読み書き計算を重視するなどの提案もされているようです。教育などを取り上げるのは、大変結構なことだと思います。教育基本法だけでなく、多くの人が関心をもっている教育については、大いに国民参加のもとで議論されるべきでしょう。 しかし自民党総裁が総裁選挙の際に掲げた政策が、総理大臣としての公約にすぐさまつながる、というのはいかがなものでしょうか。有権者の信託を受けたわけでもない政策にこだわり続けた小泉総理の公約には私たちもずいぶんと振り回されました。良くも悪くも結果を共有しなければならないのであれば、総理を選ぶところから有権者全員の参加でやるべきではないか。ここから首相公選制という考え方が出てきます。 総裁選挙の政策なるものが紙面に踊っています。首相公選制は、今日の日本では技術的にはまだいろんな問題点があるといわれますが、総理の本物の公約のために、今一度、考え直していくべきテーマではないかと思っています。
第92号「自問自答」(2006年8月14日発行)
************************************** 西村ちなみメールマガジン第92号(2006年8月14日発行) 「自問自答」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんばんわ。衆議院議員の西村ちなみです。 昨年の今ごろは衆議院の解散、総選挙に向けた準備と、お盆休みもなくフル活動で過ごしました。今年は昨年に比べてゆっくりとお盆まいりなどしました。昨日、中学1年になった甥っ子が「おばちゃんの記事を新聞で読んだ」と言うので何のことかと思ったら、先日地元紙に掲載された靖国問題に関する県内国会議員のアンケートを読んだという意味らしいのです。 このところ、小泉総理の靖国神社参拝云々が取り上げられており、マスコミなどの報道もずいぶん加熱しているようです。私はアンケートで答えたとおり、小泉総理の靖国神社参拝を支持していません。「心の問題」などと言いながらあまりに独善的ですし、情に欠けている感じがします。政教分離に反するのではないかという疑問を私はもっていて、そのため私は自分自身も参拝してきていません。 戦後50年の11年前、私は仲間とともに7月から8月にかけて東南アジアの各国で日本の戦時中の足跡を追っていました。インパール作戦のためにタイからビルマにかけて鉄路が敷設されることとなり、捕虜のみならず現地の人々が「ロームシャ」と呼ばれて徴用され、「枕木一本、人一人」などと言われるほど多数の犠牲者を出したのが、あの映画「戦場にかける橋」でも有名になった泰緬鉄道です。 私はこれまでに、広島、長崎、沖縄など、日本国内の原爆資料館や平和祈念館や追悼施設にも足を運んできました。遊就館はまだですが、近いうちに見学したいと思っています。シンガポール、韓国、マレーシア、タイなど、国外の資料館や追悼施設や墓地なども出来る限り訪ねてきました。どの施設がどうだったかという感想をすべて書くことはできませんが、ひとつひとつがとても重く私の心にのしかかってきたことは事実です。 今日もテレビで「歴史には光と影がある」などと語っている人がいました。何度聞いても私にはこのフレーズの意味するところがほとんど理解できません。テレビの中の発言者は何だか箱の中でしゃべっているように感じられました。レバノンの停戦協定はきょう発効となりましたが、多くの犠牲者がすでに出ています。唯一の被爆国である日本が核兵器保有世界に対してとってきた態度も、やはりぬるいと思います。戦争により多くの犠牲を出した日本は、歴史から何を学び、そして平和のために何をしてきたのか。私はそのためにこれから何をしようとしているのか。自問自答を繰り返す、61年目の8月15日の前夜です。