***************************** 西村ちなみメールマガジン第121号(2007年3月19日発行) 「あと20日、統一選挙がんばります」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 今週は統一自治体選挙対策で新潟市全域をかけまわりました。季節が逆行したかと思われるような天気の下、凍えながらの街頭演説を行いましたが、手を振ってくださる方もいて、寒さを何とか跳ね除けることができました。まだまだ統一自治体選挙に向けて雰囲気の盛り上がりは今ひとつですが、投開票日まであと20日、これからがラストスパートです。民主党候補予定者の表情もかなり引き締まってきました。 統一自治体選挙は、今週22日から知事選の告示でスタートを切ります。民主党は、国政でも官僚主導の政治を生活者中心の政治へと変え、税金や保険料の無駄遣いが生じない政府を作るためにがんばっていますが、地方でも連携して取り組んでいく必要があります。地方分権をさらに進めながら、地域のことは地域で決めることができる、活発な議論ができる地方議会に変えていきたいと考えています。 週末は街頭演説で皆さんの地域にお伺いすることもありますので見かけましたらぜひお声をかけてください。今年は参議院選挙があるため通常国会の会期は延長ナシといわれています。そのため統一自治体選挙の間も国会論戦は「休戦」とはならず、法案審議のため平日は国会に張り付きとなります。これから3週間は多忙になりそうですが、国会も選挙もしっかりがんばります。どうぞ皆さんのご声援をよろしくお願い申し上げます。
メールマガジン
第121号「問われているものは何か」(2007年3月12日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第121号(2007年3月12日発行) 「問われているものは何か」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 新潟は冬が舞い戻ってきたようです。今年は記録的な暖冬でしたので、冬がやって きた、と言ったほうが正確かもしれません。私は週末の悪天候の中、統一自治体選 挙の候補予定者の皆さんと終日街頭演説を行いました。このまま春になるのではな いかと油断していた身体にはきつい寒さでしたが、新潟らしくもあり、少しほっとして もいます。 今年のアカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞したのは、アメリカの元副大統 領アル・ゴア氏が出演している『不都合な真実』という地球温暖化をテーマにした映 画でした。民主党では政策調査会が議員・秘書・党職員を募って割引でこの映画を 見に行き、私も事務所秘書と一緒に参加しました。アカデミー賞にノミネートされた後 ということで関心も高くなっていたのでしょうか、六本木のシアターには大勢の若い人 たちが訪れていました。 日本がホストをつとめ、温室効果ガスの削減目標を掲げた京都議定書が発効して から2年が過ぎました。2012年までに日本はマイナス6%の排出削減が課せられ ていますが、すでに1990年に比べると8%も増加しており、この目標達成が極めて きびしい状況となっています。イギリスでは積極的にCO2排出量の削減目標を掲げ ており、産業界などの抵抗があったものの排出権も導入され、着実に目標達成に向 けて取り組みが進んでいると聞きます。一方で、未だに米国は京都議定書に加盟し ておらず、産業革命以降のCO2放出で温度上昇の大きな原因をつくってきたとされ る先進国の足並みは依然として乱れたままです。 地球温暖化対策の究極の目標は、ことさらに地球環境危機説を煽り、人々を不安 に陥れることではありません。「気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすことにな らない水準において、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させること」です。その ために温室効果ガス排出量の大幅削減が必要不可欠とされており、日本が技術先 進国として再生可能エネルギーへの転換や環境技術開発など温暖化対策をすすめ ることが求められます。環境と経済の両立は可能なのです。もちろん環境税の導入 についてもさらに議論をすすめていかなければなりませんし、私たち一人ひとりのラ イフスタイルを転換し意識改革をしていくことが必要です。 『不都合な真実』は安倍総理も観賞されたようです。映画を見て安倍総理はリーダ ーシップが必要だと感じたなどということを発言しておられたようですが、ゴア氏はリ ーダーシップとは一言も言っておらず、『政治的意志(political will)』の問題だと言っ ていました。問題の存在を知ったときに行動するか、行動しないか。自らのモラルの 問題だと置き換えるか、摩り替えるか。日本の行動力が問われています。
第119号「第2期分権改革の課題」(2007年2月26日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第119号(2007年2月26日発行) 「第2期分権改革の課題」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 先週の火曜日、本会議で民主党を代表しての質問に立ちました。議題は地方税法改正案・地方交付税法改正案・地方財政計画の3本です。今年は国税法改正案と一緒に本会議での審議となり、総理出席で行われました。本会議や委員会での質問は、どの 法案について誰が何分くらい行うのか、決まるのは早くても数日前ということが多く、今回も例外ではありませんでした。急な話にもかかわらず支持者の方が時間をやりくりして数名応援に来てくださり、気合を入れて望みました。同僚議員からも応援してもらいましたが、残念ながら総理から納得のいく答弁は得られませんでした。3本の議案の内容もさることながら、分権改革にかける総理の本気度を聞きたかったところ、空振りという感が強いです。 分権への歩みはすでにかなり長いのです。戦後「シャウプ勧告」の中にも国と地方とのあり方について提言があり、この中で地方の自律の大切さが書かれています。1990年代は分権議論が高まり100本を超える法律を改変する「地方分権一括法」が1999年に施行され、小粒ながらも国から地方への権限の委譲が進みました。しかし税財源の委譲を伴っていなかったため、地方自治体から税財源を権限とあわせて委譲するよう要望などもあり、また折からの財政赤字もあって、税財源の委譲・補助金の削減・交付税改革を一体的に行う必要性が浮上してきました。これが小泉内閣の「三位一体改革」です。 ところが三位一体改革は、税財源の委譲や補助金の削減など一定の目標数値を掲げたものの、補助金の削減が先行したことにより自治体財政の圧迫をもたらしました。また税財源の委譲も非常に緩やかで、交付税も今年は補助金的な性格を増すなど、自治体が望む自由度の高い行財政運営はさらに遠のいている感があります。 さて安倍総理になって分権改革はどのように進められるのでしょうか。1990年代の第1期分権改革に引き続いて、今年4月からは新設される地方分権推進委員会を中心に第2期分権改革がスタートすることになります。分権とは、中央省庁にとっては自らの 存在意義にもつながる権限と財源を手放すこと。第1期分権改革ではそれらを手放したくないという中央省庁からの抵抗はすさまじいものがありました。第2期分権改革では、おそらく、このときよりもさらに激しい抵抗が予想されます。そうした抵抗を突破する熱意と決意が総理には必要なのですが、果たしてどうでしょうか。 総務委員会ではこの通常国会で合計16本の法案提出が見込まれています。他の委員会と比べても最多の本数です。こうした法案の審議の中で、内閣の分権に対する考えと姿勢をしっかりと質し、この国の本物の構造改革を成し遂げていきたいと考えていま す。 ■インフォメーション□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 1.「格差社会−日本の本当の姿−」冊子完成のご案内 日本における格差社会の現状をまとめた22ページの冊子が出来上がりました。 分かりやすい内容になっておりますので、是非一読ください。 ご希望の方は西村ちなみ新潟事務所までご一報ください。 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
第118号「明日、代表質問に立ちます」(2007年2月19日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第118号(2007年2月19日発行) 「明日、代表質問に立ちます」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 明日、衆議院本会議で民主党を代表して質問のため登壇することになり、先週末から準備に追われています。法案は総務委員会に付託される地方税法・地方交付税法と地方財政計画の3案で、予算関連法案として、他の委員会に先だって質疑されることになっています。今回は地方税法3案と国税関連法案が一緒に重要広範議案となり、明日は総理出席のもとで質疑が行われることになりました。しっかりがんばろうと思っています。 「美しい国」と連呼する安倍総理ですが、地方分権に対する基本理念は総理就任から5ヶ月たってもまだ不明なままです。明日はそれを確かめるために質問するわけですが、限られた時間の中でどこまで聞くことができるか、字数をカウントしながらどこを削りどこを残すかと質問原稿とにらめっこしています。 所信表明演説で総理は分権に関して3つのことを言っていました。その3つとは地方分権一括法案の3年以内の国会提出、道州制について議論を深める、「頑張る地方応援プログラム」の実施、です。字面からするとそれぞれ良いことのように思えるのですが、分権一括法案は地方分権推進委員会が作業を行ってつくるのに3年かかりますし、道州制は何のための道州制なのか総理は一言も語りませんでしたし、「頑張る地方応援プログラム」 は頑張れない地方を置いてきぼりにする恐れがあります。 「三位一体改革」の数字合わせに終始し、削られるばかりだった地方財政。今年は国の一般会計が増額となっているにも関わらず、地方財政計画は6年連続で前年度を下回っています。真の意味での分権型国家に近づくなら、逆でなければならないと思うのですが。 明日の質問は午後2時すぎの予定です。インターネット中継いたしますので、お時間のある方はぜひご覧いただければ幸いです。
第117号「生活者の視点で」(2007年2月13日発行)
***************************** 西村ちなみメールマガジン第117号(2007年2月13日発行) 「生活者の視点で」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 先週は議員会館の部屋を片づけました。もともと整理整頓があまり得意でない私で、ある程度までは書棚が混乱していても何とかしてしまうのですが、「今日は片づけるぞ」という日が1年に2,3日はやってくるのです。床に置いてあった資料などをすっきり片づけたら、今度は何となく落ち着かない気分になっていますが、これで仕事の効率も上がるのではと期待しています。 議員会館で部屋を得て3年、資料が増えました。ペーパーレスになりつつあるとはいえ、やはり資料など最後は紙ベースで見ますし、また参考資料なども集め始めると膨大な量になります。いつか使うのではないかと書棚に詰め込んだままになっている資料もあります。不要となった紙は裏にひっくりかえしてコピー機やプリンターで使っていますが、故障の原因にもなってしまうなど、頭が痛いところです。 紙を無駄に使えない、という思いは、どういう体験からやってくるのでしょうか。かつて新聞の折り込みチラシは裏面が白いものがほとんどでした。今のように両面フルカラー印刷で目に痛いほどの鮮やかさはなかったと記憶しています。そのチラシを集め、適当な大きさに切り取ってメモ用紙にするのが、私の子どものころの仕事でした。現在でも、わら半紙やチラシなどを丁寧に保管し、紐をとおしてメモ帳にしている大学名誉教授がおられます。曰く「紙にもいのちがある。両面つかってから屑にする」とのこと。訪れたアジアの田舎では真っ白のノートなど見るのは稀でした。自分で頭の中に浮かんだことを他の人にも見てもらえるように表現できる紙という道具は、皆が大事にしてきたのだと思います。 統一自治体選挙が近づいてきました。私が総支部長をつとめる総支部でも、10名の公認候補が立候補を予定しています。それぞれ自らの人となりや考え方、政策を知ってもらおうとチラシやリーフレットを知恵を絞って作り、懸命に手配りしているところですが、選挙までまだ50日あると思われているためでしょうか、関心をもってくださる方がいる一方で、まだ関心を示してくださらない方もいます。それぞれ工夫を凝らして作っている政策リーフレット、一人でも多くの方から関心をもって見ていただきたいと願っています。 今週は衆議院予算委員会で新年度予算案の審議がスタートしました。政府与党は格差の存在を認めず、経済が拡大すれば個人の所得も増えると強弁を続けています。納税者からの貴重な税金を1円たりとも無駄にせず、生活者の視点で分配できるよう、今週もしっかりがんばります。
第116号「大臣の自覚を求めます」(2007年2月5日発行)
************************************* 西村ちなみメールマガジン第116号(2007年2月5日発行) 「大臣の自覚を求めます」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************* みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 柳沢大臣の「産む機械」発言は、海外のメディアでも取り上げられました。英語メディアでは「birth-giving machines」と直截的な訳語で紹介し、辞任を求められていることを当たり前のように伝えています。海外ではこのような人権感覚しかもたない閣僚は長く大臣の椅子に座っていることはできないでしょう。柳沢厚労大臣は安倍総理大臣が勝利した自民党総裁選挙の選対本部長でした。辞任しない理由、罷免できない理由は、こんなところにもあるのかもしれません。 ところで今日本では、10組に1組の割合で不妊に悩むカップルがいるといわれています。「子どもがいて当たり前」などのプレッシャーで追い詰められているとも聞きます。里親や養子制度なども古くからあるのですが、さまざまな理由からなかなか進展しません。非嫡出子の差別も問題で、民法の見直しも必要です。 また日本では妊娠を契機として結婚する例があるように、「結婚して出産」が一般的です。しかし経済的に不安定な非正規社員のほうが、正規社員よりも結婚率が低いというデータがあります。若者の雇用格差をいかに是正するかが、政策として重要です。 地域社会で、世代間で、育児を支える仕組みが消えかかっている今日、育児はとくに母親の肩にのしかかってくることが多いのではないでしょうか。ボランティア・NPO・行政など新たな取り組みによって支えていく必要があります。男性を含めた働き方の見直しや、育児を含めた生活と仕事を両立させるための政策も重要です。 現在日本では出産時に危険が及ぶケースは2万人に一人ほどですが、近くにお産のできる産科のない地域が出てきています。女性の健康格差は厳然として存在するのです。 以上、短い文章で振り返ってみただけでも、子どもをもちたいと思う人が安心して生み育てられる社会のために、政策でやれること、やらなければならないことがたくさんあるということは、たちまちにして分かります。柳沢大臣は、「産む機械」と言った後に「一人頭でがんばってもらわなければならない」とも語ったそうです。政府の無策を棚に上げて、「少子化」を女性だけの問題にしようとする無責任な発言。女性も男性も互いに尊重する社会とはまるきり逆行しています。これを機に「少子化」の議論を国会で深めるべきだというマスコミもあるのですが、有意義な議論をするためにまずは与党の皆さんが賛同して大臣を交替することです。それができなければ政権交替しかありません。
第115号「代表質問初日点描」(2007年1月29日発行)
みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 いよいよ国会の本格論戦がスタートしました。安倍総理の所信表明演説は、明るい言葉ばかりが並び、格差の問題についてはまったく言及がありませんでした。「景気が回復すれば財政も健全化し、賃金も上がって家計所得が増える」という成長路線を選択したのです。この背景には、過去最大の税収増があります。税収増によって、国債発行額を抑えたのです。しかし増えた税収の中身は定率減税の全廃つまりは実質的な個人所得税の増税によるものであり、家計の負担によるものです。一方では税制改正大綱では企業減税が中心となっており、法人税の実効税率の引き下げも見送られました。 ここで内閣の選択した成長路線の問題点を書くには紙幅が足りません。いざなぎ景気を越える長期景気回復傾向にあると言われながら、同時に、実感なき景気回復と言われている日本。経済成長では解消できない状況に追い込まれているという認識が必要だと思います。格差が生じ、その格差が固定化しつつある現状で、旧い教科書を読んでいては処方箋は見つかりません。大企業が儲かる→中小企業が潤う→賃金が上がる→家計が暖まる→個人消費が増える、というこれまで言われてきた拡大再生産がもはや成り立たないのです。成長の果実を循環させるためのパイプが水漏れを起こしていると言ってもよいでしょう。 今日の本会議代表質問では、これらの成長戦略や格差の認識について小沢一郎代表が質問しました。詳細についてはすみませんが議事録をご覧ください。また安倍内閣の久間防衛大臣、柳沢厚生労働大臣からは、閣内不一致ともとれる発言がありました。久間大臣からは米国の対イラク政策が誤りだと思っていた、という発言。柳沢大臣からは、女性を「産む機械、装置」という発言。私たちは機械ではありません。 昨夕から女性議員で柳沢大臣への辞任要求をしようという話になり、今夕、野党の合計28名の女性議員の賛同を得て大臣への要求を行ってきました。民主党の男性議員からも激励をもらって行ってきました。与党の女性議員にも声をかけましたが、賛同してもらえませんでした。 閣僚任命権者としての安倍総理の責任が問われています。内閣不一致の発言、疑惑、政治とカネをめぐる問題。こういう政治を許しておけば、さらに国際社会における日本の地位は低下するばかりです。与党の問題点を追求しつつ、政権交代めざしてさらにがんばります。
第114号「納豆ダイエットで考える」(2007年1月22日発行)
みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 先週は約半分を風邪のため棒に振ってしまいました。高熱は出ないのでインフルエンザの心配はせずとも済んだのですが、いつまで待っても熱が下がらず、ちょっと良いと思って動くとまた熱が出ることの繰り返し。やはり、風邪はひかないことが肝心だ、と痛感した1週間でした。 体調が悪いと、時々テレビをつけてはボーッと眺める程度で、集中して見たり聞いたり新聞を拾い読みするなどとてもできないのです。テレビから流れる音声は、どちらかといえば暗いニュースばかりを伝えています。それらに抗して、批判的にニュースを見ることは、実は大変な体力も要るのだということがよく分かりました。 先日、某民放番組が「納豆でダイエットできる」という情報を放映したところ、それが捏造だったということで、社長が謝罪、総務省までもが対応に乗り出したということが報道されていました。私はその番組を見ておりませんが、各地のスーパーで納豆が売り切れたり、生産が追いつかない等は知っていました。「過信は禁物、冷静に」という新聞読者からの投書があったかと思えば「納豆を探して走り回って痩せた」などのコメントが出るなど、大変な反響だったようです。 今回の件で、改めて私は、放送の自主・自律、公平性などについて考えました。放送を通じて得る情報を、客観的に多角的に分析できたならば、このような騒動は起きなかったでしょう。しかし今回は、実験を行わなければ立証も反証もできない事柄ですし、しかも数々のブームを生み出してきた人気番組での放送です。疑いをもつことはできても、反論することは難しかったはずです。 いまNHKの受信料が再び問題になっています。総務大臣は、受信料を義務化すると同時に額を引き下げるための法改正を考えているとのことです。私は質の良い番組を見たいと思って受信料を払っていますが、額が引き下げられ、支払いが義務づけられたとき、番組の質が上がると考える人はほとんどいないでしょう。第2、第3の納豆ダイエット騒動がこれから先に起こらないという保障もどこにも存在しません。 NHKはあくまでも公共放送であり、国営放送ではありませんが、昨年は総務大臣がNHKに対して放送内容について「命令」するなど編集権の自主自立を脅かす行為をしました。命令された放送内容の善悪をいえば私も内容そのものには賛成ですが、国が報道機関に放送内容を命令したことが問題だと私は思います。受信料を義務化すると、さらに国の関与が増えてくる恐れがあるのではないでしょうか。健全なジャーナリズムは、放送の担い手 と受け手の間に、緊張関係があって初めて生じるものだと思います。この通常国会で、しっかり議論せねばと改めて考えているところです。 ところで私は、豆の加工品が全般に好きで、納豆もほとんど常に冷蔵庫の中に入っています。これからも納豆にはお世話になるつもりです。
第113号「議員会館」(2007年1月15日発行)
みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 今日は民主党本部の定期大会初日、そのために久しぶりに東京へ出てきました。国会閉会中とはいえ、議員会館の部屋に入ってみると机の上には資料や郵便物などが山と積まれており、パソコンにはメールが波のように押し寄せていました。棚の中の資料も冬休み中には整理しようと思っていたのですが、そっくりそのまま年を越してしまいました。また雑然とした部屋のまま通常国会を迎えることになりそうです。 議員会館は、国会議事堂の裏手にあります。今ある3つの議員会館、衆議院第1、衆議院第2、参議院のそれぞれの議員会館では、議員一人ひとりに部屋が割り振られており、議員一人あたりのスペースは3坪程度、秘書(たいていの事務所は2人ないし3人)のスペースは2坪程度でしょうか。ここに質問とりや省庁レクで人が入ると立錐の余地もないほどになります。かなり手狭といってよいでしょう。 この議員会館、今、新しい建物を建設中です。今度はかなり広いスペースになるそうです。議員会館の周辺は防音壁が設置され、部屋の窓も防音のため2重サッシになりました。現在の会館の隣ですでに建設が始まっており、平成22年に完成・引越し予定です。今まで議員会館にはなかった託児施設なども置かれることになり、そのことは喜ばしいのですが、議員定数と議員一人あたりの事務所体制を見直してから新しい会館の建設に着手していたらと少し残念な思いもしています。 それでは短いですが今日はここまでとし、そろそろ党大会へと向かうことにします。
第112号「新年を迎えて」(2007年1月9日発行)
新年あけましておめでとうございます。衆議院議員の西村ちなみです。 おだやかな天気のもと、すばらしい正月をお迎えになったこと存じます。今年は亥年。良いことも悪いことも大きな変動のある年であり、その変動の上に新しい芽が生じる年だそうです。今年は12年に一度の、統一自治体選挙と参議院選挙の同年開催です。いずれもしっかりと戦い、政権交代につなげていきたいと決意を新たにしております。今年もご支援くださるようよろしくお願い申し上げます。 天気が良かったためか、初詣にお出かけになる人の波が多かったように感じます。3が日の間、西堀通りから柾谷小路に左折する車の列は大渋滞でした。三越・NEXT21・大和・越路会館の交差点で、横断歩道を歩く人の波が途切れずに、左折する車が曲がれないのです。初売りめがけて人出があったため、混雑はいつも以上でした。歩行者と車を別々に通すスクランブル交差点にすれば、人も車も安全に走行できるのでは、と考えています。 さて今年の通常国会は25日から開会となります。昨年暮れから、安倍内閣の土台を揺るがす不祥事が続発していますが、それについて追及する機会を野党は得られずに年を越しました。ここが民主党のがんばりどころ、と多くの方々からハッパをかけられますが、如何せん野党の見せ場は国会しかありません。党執行部がいくらマスコミ向けにコメントしても、取り上げられる時間はきわめて短いからです。本当に残念なことでした。 もちろん、内閣の問題点をしっかり追及していくと同時に、政策提言や丁寧な国会審議にも力を注ぎます。緊急で重要な問題は、やはり何といっても格差の問題ではないでしょうか。一部の超富裕層が豪華な暮らしをする一方で、働いても生活保護水準以下の所得しか得られない層が生じています。資本主義経済のもとでは利益と効率が最優先されますので、ある程度の差が生じるのは当然ですが、このような仁義なき雇用の二極化、合理性のない差別、モラルなき弱肉強食は、これまで日本の社会には存在しなかったことです。この格差をどう是正するか、しっかりと民主党としても提案していきたいと思います。 今年いただいた年賀状で、「この国はいったいどうなるのでしょうか」という問いかけが多数ありました。先の見えない状況に、多くの方々の苛立ちとも焦りとも不安ともつかぬ声が、心に深く突き刺さります。 本年もメールマガジンを何とぞよろしくお願い申し上げます。ご意見ご質問などありましたらお気軽にお聞かせください。寒さもこれから本番に向かいます、どうぞお体ご自愛くださいますように。