*************************
西村ちなみメールマガジン第193号(2008年10月27日発行)
「株安円高で地域経済は」
※無断転用、無断転載は固くお断りします※
*************************
みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。
米国のサブプライムローンの破綻に端を発して世界的な金融不況です。株価が下がり、いったんは持ち直しかと思われた日本の株価も今日はとうとうバブル後の最安値をつけたとのことです。経済は生き物であり、とくに株価は人の心理が大きく影響するものでもありますから、過度に刺激することはよくないと思いますが、この株価の乱高下は投資家の心理不安をよくあらわしていま\r\nす。
為替市場は、円高を続けています。決して円がパーフェクトな信頼を受けているわけではないのでしょうが、ドルよりも、そしてユーロよりも、買われていることは事実です。
株価と為替の急激な変化は、これまで外需頼みでやってきた日本経済には大きな打撃になる恐れがあります。いわゆる「貸し渋り」や「貸剥がし」の影響も心配されます。そうした打撃を避けるため、民主党としてもいち早く金融対策チームが対応策を今月中旬にとりまとめました。日銀による資金供給体制強化など流動性不足対策、信用保証制度の拡充や日本政策金融公庫の危機対応業務など信用収縮対策、保険契約者・預金者・投資家保護のための金融システム対策、空売り規制など証券市場対策等々、細かくは書ききれませんが、具体的な対応策を提示し、早急に関係当局に適切な対応を促していきます。
緊急対策を打つ一方で、そろそろ日本の経済構造のあり方も足元から見直していく必要があるのではと感じています。グローバル化のすすむ世界経済ですが、日本はやはり、内需拡大型の経済発展を模索すべきではないでしょうか。外需頼みでは、力の強いところにさらに力と富が吸い寄せられ、それを安い労働力が支えるという構造にならざるを得ず、日本国内で言えば、ものづくりの現場がどんどん海外に移転し、都市と地方との格差が拡大して、地方都市から雇用の場が失われていくことになると思います。結果として地域が衰退し、消費が冷え込んでしまえば、金融市場が安定化したところで何の意味もありません。
\r\n 広く資金を集めるために発明された株式。上場すればそれなりにリスクも伴いますし、買収の危機にもさらされることになります。発明されたときには想定されていなかった事柄が次々と起こり、それに国内法制度や国際社会のルールが追いついていないことも問題です。経済をマネーゲームとしてだけ取り扱うことで、さらに問題は大きくなります。日々刻々と移り変わる社会だからこそ、倫理観を今一度重視しながら、新しい発想でのルールづくりが必要だと、株と為替のニュースを見ながら考えています。