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西村ちなみメールマガジン第170号(2008年4月14日発行)
「山口2区から皆さんへ」
※無断転用、無断転載は固くお断りします※
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みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。
私は今、山口県岩国市にいます。毎週定例で月曜日の朝に行っている街頭演説を休みましたが、遊びに来ているのではありません。明日告示、27日投開票の山口2区補欠選挙の応援のためです。前回の総選挙で惜しくもおよそ600票差で敗れ比例区当選していた先輩議員が立候補を予定しており、一方自民党も新人候補を擁立、すでに激しいたたかいが始まっています。
そもそも今回、なぜ補欠選挙が行われることになったのか、皆さんご存知でしょうか。岩国市には米国海兵隊の航空部があります。いわゆる米軍再編により、この基地に新たに空母航空団の空母艦載機を配置するという提案が国から岩国市に対してなされました。岩国市は、岩国基地沖合拡張工事で2440㍍の大滑走路と空母接岸可能な大型岸壁(水深13㍍、長さ360㍍)の増設には同意しました。その後、空母艦載機を配置するための岩国基地沖合約4㌔に超大型浮体式海上構造物「メガフロート」を建設するという追加提案が岩国市に対してなされました。この追加提案は当初なかったものとして岩国市がこれを拒んだところ、国が市に対して約束していた新市庁舎建設費補助金35億円の凍結を宣言、予算が組めなくなった市長が辞任して行われた市長選挙に「小泉チルドレン」の衆院議員が立候補し、当選しました。新市長は追加提案を受け入れると主張していたため、すぐに国からの米軍再編交付金は市に配分されたのです。すでに新市庁舎は出来上がっていました。
国の地方自治体に対する交付金や補助金を使った強い支配力。この岩国のケースは悪質にすぎるとしても、依然として地方自治体のお金の使い方がきわめて制限されていることは確かです。道路特定財源も道路にしか使えない、しかも余っている、国の基準をクリアしないと使わせてもらえない、など地方分権・地域主権とは逆の発想です。地域で必要なところに必要な予算を充てられるようにするため、道路特定財源を一般財源化する。また、福田総理も提案した一般財源化と暫定税率廃止は本来セットですから衆院3分の2での再議決は行うことができない。これも訴えていきたいと思います。
新潟でも、山口でも、多くのご意見を頂くのは後期高齢者医療制度です。現役世代の負担を明確にする必要性は理解しつつも、厚生労働省の制度説明資料には「後期高齢者」に対する基本的な認識がおかしい点があり、高齢者の負担が増大している現時点での導入は全くの誤りであり、とりわけ信頼のゆらいでいる年金から保険料を天引きすることは、この国の社会保障制度が、いっそうぐちゃぐちゃになってしまいます。私が伺っているご意見をあえてここで紹介させていただきますと、「これは年寄りに死ねといっているようなものだ」です。民主党は2年前の国会でも制度導入に反対しましたが、今国会でも野党4党で後期高齢者医療制度廃止法案を提出し、成立に向けて努力していきます。