***************************** 西村ちなみメールマガジン第164号(2008年2月12日発行) 「予算案審議」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 衆議院では来年度予算案についての審議が進められています。テレビでの放映はありませんが、予算委員室は朝9時から夕方5時まで昼休みを除いて質疑が行われているところです。 大きな借金を抱えるわが国の財政状況を改善するため、新規国債発行額はこのところ抑制傾向が続いてきました。福田内閣になってもその方針は変わっていないのですが、財政再建のための政策が維持されているかといえばそうではありません。今年度補正予算で歳出を先取りし、借入金返済計画を先送りするなどの新手の方法を用いているだけで、実際には上辺を取り繕っただけという感が否めません。 また、過去最大の税収増をあてにして編成された今年度予算とは一変し、今年は税収の伸び悩みが見込まれています。今年度は途中で税収の大幅な下方修正をせねばならず、補正予算で地方への交付金を上乗せしなければ地方自治体の財政運営ができなくなるという極めて危機的な状況でした。この過ちには、いかに経済が生き物であるとはいえ、国の税収見積もりが誤っていたことと格差社会の是正が進んでいないという政策の失敗があることは明らかです。ところが政府は経済政策について十分な分析や抜本的な対応策を検討しないまま、同類の政策を何の反省もなく運営するというスタンスをとっています。 これまでの方針を次々と転換し、農業政策や高齢者医療などで朝令暮改を繰り返している福田内閣。それぞれの政策の必要性や効果などについて十分な分析を行わないまま、次期総選挙を見据えて、数字だけを並べているように思われてなりません。針路が明確に示されない政府に対して国際社会からの失望はどんどん深まっているようです。無駄使いも止められない生ぬるい予算案に、しっかりと議論を挑んでいきたいと思います。