***************************** 西村ちなみメールマガジン第163号(2008年2月4日発行) 「これから2ヶ月が正念場」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 道路特定財源の暫定税率が今年3月31日に廃止になるべきところ、政府与党が10年延長することを決め、それを含む租税特別措置法案が先月提出されました。この法案を、与党は最後には衆議院の3分の2で再議決する方針で、参議院で野党の反対多数で否決され3月中に成立しなかったときのために議員立法で提出されたのが「つなぎ法案」です。この「つなぎ法案」は、政府提出の予算関連法案を審議する前に提出された、暫定税率を維持する同じ内容の法案であり、これが通れば実質的な予算審議は無意味化されてしまうところでした。国会の審議権を封じるあるまじき法案です。 この法案は先週、両院議長のあっせんにより取り下げられ、「総予算及び歳入法案の審査に当たっては、公聴会や参考人質疑を含む徹底した審議を行ったうえで、年度内に一定の結論を得るものとする」ことになりました。この文言は、読んでいただいてお分かりのとおり、何がしかの結論を前提としているものでもなく、審議を徹底して行ったうえで結論を得るというごくごく当たり前のことが書いてあります。たった1時間という形だけの審議だけで片付けられることなく、2ヶ月という時間をかけて議論することができるようになりました。本当に良かったと思います。 これからの審議は、まず、道路特定財源という規模の大きな目的税がどのように使われてきたかを検証するところから始めようと考えています。そのうえで今後の国のあり方として、今までどおり道路特定財源だけを聖域扱いすることでよいかどうか、本当の意味で国民的議論が行えるよう、材料をできるだけ提示したいと思います。これまで道路特定財源・暫定税率が果たしてきた役割は大きなものがありました。今後どうするかということは、今回の5年という暫定税率期間が終わるこのタイミングで、今後10年間の延長が政府与党から提案されている今だからこそ、皆で議論して決めるべきです。 今後の税制のあり方、すなわちこの国のかたちを決めるうえで、ある意味でこれから2ヶ月が正念場です。こうしためぐり合わせの時期に国会での発言の機会が与えられていることに、本当に身の引き締まる思いです。真剣に議論していきます。