***************************** 西村ちなみメールマガジン第140号(2007年8月6日発行) 「一票の重みは海外からも」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ***************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 暑中お見舞い申し上げます。今日は広島に原爆投下された日。炎天下で追悼式が開催されていることでしょう。式に参加しておられる被爆者の方々、ご遺族の方々が高齢化しておられるのが気になります。暑さで参加者の体力が心配です。 さていささか古い話題となりましたが、私は先月、民主党を代表して、政党討論会に出席しました。この政党討論会は、海外で初めて開催された歴史的なものであり、「海外有権者ネットワークLA」の皆さんが主催されたものです。民主党のほか、自民党、公明党、日本共産党の代表者が参加し、現地の皆さんからの発言や質問も含めて活発で熱気ある討論会となりました。 海外で暮らす日本国籍保持者は、約200万人以上いると推定されています。このうちロスアンゼルスに暮らす方々が中心となって1993年から在外投票権獲得運動を行ない、国政選挙への投票権を獲得してこられました。「在外投票を比例代表選のみに制限することは違憲」とする最高裁判所の歴史的判決も得て、今回の参議院選挙から選挙区選挙も投票できることとなりました。在外有権者の投票権は当事者の皆さんの活動で創設され拡大してきたのです。現在、海外有権者ネットワークが結成され、さらに投票制度の充実のため活動しています。 この在外投票は、登録から投票、開票に至るまで、極めて煩雑な手続きをとらなければなりません。登録や投票のため在外公館を訪ねる時間がない、投票期間が短い、選挙公報すら見ることができない、などの問題点もあって、投票率は伸び悩んでいます。政党討論会を通じて投票率の向上に寄与することができればと願っていますし、また使いやすい制度の改編をすすめ情報格差を解消するために民主党が提案している「インターネット選挙運動解禁法案」の早期成立に向けてさらに取り組んでいきます。 さてロスアンゼルスでの討論会は、朝から現地の日本人向けメディアを含めて現地駐在日本マスコミも多数来場し、個別インタビューや記者会見が行なわれました。討論会そのものは3時間を越えましたが、会場の熱気はたいへんなもので、私も充実した討論をさせていただきました。終了後、多くの方々から「民主党の話がいちばん良かった」と言っていただいたのは嬉しかったです。 米国の日系人社会は、ご存知のように第2次世界大戦中に捕虜として強制収容され戦闘や労働にも動員されたという歴史をもちます。リトル東京は日系人社会の開発の中心でしたが現在では領事館も移転し、再開発が必要と見受けられました。日本語を全く話さない3世4世も増えていますが、高齢化した日系人は、日本語のケアや日本食しか受け付けなくなるなどの問題が発生しているという話も伺いました。 海外から日本を見たとき、日本の姿がくっきりと見える。短い海外生活で私も実感してきました。今回の投票でも、それぞれがそれぞれの思いをもって投票してくださったことは、国内の有権者の皆さんと同じです。海外からの視点も大切にしつつ、今後とも在外有権者の方々との交流を続けていきたいと思います。