みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 いよいよ国会の本格論戦がスタートしました。安倍総理の所信表明演説は、明るい言葉ばかりが並び、格差の問題についてはまったく言及がありませんでした。「景気が回復すれば財政も健全化し、賃金も上がって家計所得が増える」という成長路線を選択したのです。この背景には、過去最大の税収増があります。税収増によって、国債発行額を抑えたのです。しかし増えた税収の中身は定率減税の全廃つまりは実質的な個人所得税の増税によるものであり、家計の負担によるものです。一方では税制改正大綱では企業減税が中心となっており、法人税の実効税率の引き下げも見送られました。 ここで内閣の選択した成長路線の問題点を書くには紙幅が足りません。いざなぎ景気を越える長期景気回復傾向にあると言われながら、同時に、実感なき景気回復と言われている日本。経済成長では解消できない状況に追い込まれているという認識が必要だと思います。格差が生じ、その格差が固定化しつつある現状で、旧い教科書を読んでいては処方箋は見つかりません。大企業が儲かる→中小企業が潤う→賃金が上がる→家計が暖まる→個人消費が増える、というこれまで言われてきた拡大再生産がもはや成り立たないのです。成長の果実を循環させるためのパイプが水漏れを起こしていると言ってもよいでしょう。 今日の本会議代表質問では、これらの成長戦略や格差の認識について小沢一郎代表が質問しました。詳細についてはすみませんが議事録をご覧ください。また安倍内閣の久間防衛大臣、柳沢厚生労働大臣からは、閣内不一致ともとれる発言がありました。久間大臣からは米国の対イラク政策が誤りだと思っていた、という発言。柳沢大臣からは、女性を「産む機械、装置」という発言。私たちは機械ではありません。 昨夕から女性議員で柳沢大臣への辞任要求をしようという話になり、今夕、野党の合計28名の女性議員の賛同を得て大臣への要求を行ってきました。民主党の男性議員からも激励をもらって行ってきました。与党の女性議員にも声をかけましたが、賛同してもらえませんでした。 閣僚任命権者としての安倍総理の責任が問われています。内閣不一致の発言、疑惑、政治とカネをめぐる問題。こういう政治を許しておけば、さらに国際社会における日本の地位は低下するばかりです。与党の問題点を追求しつつ、政権交代めざしてさらにがんばります。