みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 先週は約半分を風邪のため棒に振ってしまいました。高熱は出ないのでインフルエンザの心配はせずとも済んだのですが、いつまで待っても熱が下がらず、ちょっと良いと思って動くとまた熱が出ることの繰り返し。やはり、風邪はひかないことが肝心だ、と痛感した1週間でした。 体調が悪いと、時々テレビをつけてはボーッと眺める程度で、集中して見たり聞いたり新聞を拾い読みするなどとてもできないのです。テレビから流れる音声は、どちらかといえば暗いニュースばかりを伝えています。それらに抗して、批判的にニュースを見ることは、実は大変な体力も要るのだということがよく分かりました。 先日、某民放番組が「納豆でダイエットできる」という情報を放映したところ、それが捏造だったということで、社長が謝罪、総務省までもが対応に乗り出したということが報道されていました。私はその番組を見ておりませんが、各地のスーパーで納豆が売り切れたり、生産が追いつかない等は知っていました。「過信は禁物、冷静に」という新聞読者からの投書があったかと思えば「納豆を探して走り回って痩せた」などのコメントが出るなど、大変な反響だったようです。 今回の件で、改めて私は、放送の自主・自律、公平性などについて考えました。放送を通じて得る情報を、客観的に多角的に分析できたならば、このような騒動は起きなかったでしょう。しかし今回は、実験を行わなければ立証も反証もできない事柄ですし、しかも数々のブームを生み出してきた人気番組での放送です。疑いをもつことはできても、反論することは難しかったはずです。 いまNHKの受信料が再び問題になっています。総務大臣は、受信料を義務化すると同時に額を引き下げるための法改正を考えているとのことです。私は質の良い番組を見たいと思って受信料を払っていますが、額が引き下げられ、支払いが義務づけられたとき、番組の質が上がると考える人はほとんどいないでしょう。第2、第3の納豆ダイエット騒動がこれから先に起こらないという保障もどこにも存在しません。 NHKはあくまでも公共放送であり、国営放送ではありませんが、昨年は総務大臣がNHKに対して放送内容について「命令」するなど編集権の自主自立を脅かす行為をしました。命令された放送内容の善悪をいえば私も内容そのものには賛成ですが、国が報道機関に放送内容を命令したことが問題だと私は思います。受信料を義務化すると、さらに国の関与が増えてくる恐れがあるのではないでしょうか。健全なジャーナリズムは、放送の担い手 と受け手の間に、緊張関係があって初めて生じるものだと思います。この通常国会で、しっかり議論せねばと改めて考えているところです。 ところで私は、豆の加工品が全般に好きで、納豆もほとんど常に冷蔵庫の中に入っています。これからも納豆にはお世話になるつもりです。