************************************* 西村ちなみメールマガジン第111号(2006年12月25日発行) 「安倍内閣初予算と政令市初予算」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************* みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 新年度の政府予算案が昨日提案されました。小泉政権時代には最後の予算編成でよう やく国債発行額30兆円を達成したのが昨年。今年、安倍内閣は国債発行額をどうするの か言明を避けてきましたが、新年度は25兆円となる見込みです。これが税の増収を背景 に財政改革をはかるとする「上げ潮路線」と批判されることになりました。上げ潮路線で は、税収の多寡つまり景気の影響を受けやすく、景気が悪いときには赤字国債をどんどん 発行するという根拠にもなってきたものであり、結果として巨額の財政赤字を生み出してき ました。今回の顛末を見ていると、安倍政権は結果として上げ潮路線に戻ったと言わなけ ればなりません。 そもそも今回、税の増収が見込まれるのは、定率減税を全廃し、家計への負担を重くし たためです。しかし税の無駄遣いの原因がどう解明され、どう再発防止策がとられたのか が明確にならない以上、実質的な増税をするのは順序が間違っているのではないでしょう か。また格差拡大が進んできている今、働いても報われず生活保護水準以下の賃金しか 得られない「ワーキングプア」問題をどうするか、根本的な対策は見えてきていません。「再 チャレンジ支援」もすっかり影を潜めてしまいました。 また、今、地方交付税は、人口と面積で単純に計算し、少子化に歯止めがかかったなど 「がんばった地方」に対して手厚く交付税を配分することによりインセンティブを与えようと いう方向で議論が進められています。地方への税財源移譲をすすめないまま地方交付税 の再編が進めば、体力のない自治体への影響は避けられないでしょう。がんばりたくても がんばれない自治体をどうするかが問題なのです。財政破綻した夕張市は、決して特別な 例外ではないと私は思います。 民主党新潟県第1区総支部と新潟市議会・改革ネット議員団では、今朝、新潟市長へ予 算編成についての要望書を手渡してまいりました。国民負担が増えてきているなか、生活 破壊から市民の暮らしを守るのと同時に、新たな政令市新潟のまちづくりを行っていただ きたいと考え、市議団の皆さんを中心に議論していただいて合計55項目からなる要望書 を作成していただいたものです。国と地方の議員が力をあわせて連携して、夢と希望のあ るまちづくりにさらに取り組んでいく決意です。 いよいよ年末も押し迫ってまいりました。今年も一年ご愛読いただきありがとうございまし た。また来年もよろしくお願い申し上げます。次号は1月9日(火)にお届けいたします。皆 様どうぞ良い新年をお迎えください。