************************************** 西村ちなみメールマガジン第105号(2006年11月13日発行) 「教育特は今週が山場」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 教育基本法は今週が衆議院での山場となりそうです。そもそも現行法でどこまで達成できたのか、新たな立法事実が何でどういう目的で何を改正しなければならないのか、基本法を改正して何が解決されるのか、まったく不明な改正案。質問に対する答弁は筋が通っておらず、私は政府改正案に反対です。小泉前総理に「改革」と名のつく看板はすべて先取りされてしまった安倍総理、もはや教育改革しか残っていないということなのでしょうか、この臨時国会で可決させたいという意気込みのようです。 審議過程も滅茶苦茶です。高等学校のみならず義務教育課程での未履修や、タウンミーティングでの「やらせ」発言など、教育の基本を議論する上ではとても看過できない問題が次々と明らかになってきました。新たな時代へ対応するため基本法を改正するというのが提案理由でしたので、それらをどう解決するかという処方箋が少なくとも基本法改正審議の中で示されなければなりません。しかし文部科学大臣の答弁は、それらの解明と対策は官邸直轄の教育再生会議で議論するということでした。文部科学省と官邸主導の再生会議、いったいどちらが優先されるのか?これも不明なままで文部科学大臣とやり取りを続けているのですが、何だか茶番に思えてなりません。 この間、特別委員会での議論や地方公聴会や参考人質疑や地域での意見交換を行いながら、やはり教育行政のあり方を変えなければ教育の質そのものが変わらないと考えるに至りました。参考人の方々が口をそろえて「学校は隠したがる」と公式の場で発言し、また長く教育現場におられた方が「文部科学省から問題発生を隠蔽しろという無言の圧力を感じる」とおっしゃった、その問題の深さは、もうどうにもならないところまできていると感じます。「開かれた学校」をキャッチフレーズで終わらせないために、問題を隠さず出し合い、専門家の知見と多くの人々の参画を得て、生き生きとした教育現場を作り出すために、まったなしで取り組まなければなりません。 今日は北海道と大分で地方公聴会が開催されています。私は先週、仙台と宇都宮に行きましたので、今日の地方公聴会は別の委員にお願いしました。明日からまた第1委員室で缶詰になります。余談ですが、この教育基本法特別委員会では、聞くに堪えない下品な野次が飛び交っています。もし子どもたちがそれを見たらどう思うだろうか。私にはちょっぴり不安です。