************************************** 西村ちなみメールマガジン第101号(2006年10月16日発行) 「1票の格差」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 新潟も、神奈川も、大阪も、東京も、ここ数日移動してきた地点はどこも爽やかな秋空が広がっていました。ベランダや庭には布団や洗濯物がずらっと並び、何をするにも良い気候であることがわかります。しかし衆議院補欠選挙や各種選挙の応援に駆けずり回る私たちにとって天気の良し悪しはあまり関係ありません。ひたすら街角に立ち、民主党の政策を訴えます。 補欠選挙は、どの陣営もそうですが、党の執行部などが連日次々と応援に入っています。ある意味ではとても豪華な選挙。しかし応援弁士が多数入るために大規模な事務所体制で対応しなければならないという大変さもあるようです。 私が昨日大阪9区(茨木市)に応援のため到着したときには、阪急線の駅前に公明党の太田代表と安倍総理が自民党候補のため来援とのことで、黒山の人だかりでした。5mおきに警官が立ち、ロータリーの中は通行止め、バスもタクシーも動いておらず、静かな駅前にマイクの音が跳ね返っていました。 さて、この大阪9区での有権者数は約42万人とのこと。新潟1区の有権者数約42万人とほぼ同規模ですが、昨年の衆議院選挙では最大で2.18倍という定数に対する有権者数のアンバランスが生じました。もっと極端なのは参議院でしょう。先日、最高裁で、参議院選挙における1票の格差5.13倍が合憲だという判決が下されました。なぜこういう判決となるのか私には理解に苦しむところですが、司法府がこのような判断を下している限りは、立法府としての意思を早急に示す必要があると考えます。 このように、国会において1票の格差に対して是正の動きが出てこないためでしょうか、新潟県議会の定数がおかしなことになりつつあります。自民党県議団は新しい県議会の定数を53とし、人口集中区の定数を減らして新潟市には15を配分する方針との報道です。1票の格差として最大となる見込みなのは新潟市2区と村上市とでなんと2.29倍、あまりにも大きすぎます。 定数削減そのものは私たちも是です。しかし、まったく白紙の段階から選挙区の編成と定数を決めようとしているにもかかわらず、なぜこのようにわざわざ2倍を超える1票の格差を生み出すような定数決定を行うのでしょうか。これでは自民党議員が生き残り、少数会派を蹴落とすための党利党略だと言われても仕方がないのではと思います。県議会の今後の動きに注目し、また国会でさらに定数格差の是正に取り組んでいきたいと思います。