************************************** 西村ちなみメールマガジン第94号(2006年8月28日発行) 「臨時国会の早まった背景には」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 秋の臨時国会が9月の22日に開会するという報道がなされています。私たちの読みとしては、自民党の総裁選挙が9月20日、そこで総裁に選出された人物が組閣するために必要な時間が1週間程度、よって臨時国会の開会は9月の29日になるのではないかという観測でした。 ところが総裁選挙ではすでに安倍氏が断然有利と言われています。小泉総理が壊したはずの自民党内の派閥もそぞろ活動をしていて、この派閥では安倍氏の支持を決めたとか、あの派閥では自主投票だけれども若手は安倍支持ではないかとか、派閥そのものが未だに根強く残っているようです。安倍総理誕生はほぼ間違いないということから、安倍氏は、総裁選挙前に組閣作業をすることが可能になりました。臨時国会の開会前倒しは、このような背景があります。 安倍氏と総理の椅子との距離は、当初、あまり近くはなかったと思いますが、こういう流れでぐっと近づきました。椅子が近づけられてきた理由は、世論調査などで総裁候補者の中でも人気がトップだったからだと言われています。 世論調査で人気のある人が総理大臣になる。結論としてそういう結果になることはありうると思いますが、今回の総裁選びで言えば、人気のある人は誰かを見極めて自民党内の派閥が誰を支持するかを決めているというように見えてなりません。何ともおかしな話です。ポピュリズム(日和見)もここに至れり、と感じます。ポストを狙うという野望もあるのかないのか分かりません。 物事の本質を見極めるために、情報はとても重要だと思います。情報がなければ分析も価値判断もできません。しかし、その情報が今、適切に収集され提供されているのかどうか。「マスコミの責任」もある、と巷では言われています。商業主義的になりすぎているとも言われます。しかし、私たち政治に携わる者としては、マスコミの責任ばかりにもできません。もっとしっかりと市民の見識に訴え、私たち自身も、社会の不公正や不正義とたたかう力をもっと身につけていきたいと思います。 あまりにもスマートすぎる安倍「総理」誕生への流れに、少しは掉さしてみたく思い、今回はこのようなメルマガとしました。 朝晩涼しくなりました、どうぞ皆様ご自愛ください。