************************************** 西村ちなみメールマガジン第92号(2006年8月14日発行) 「自問自答」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんばんわ。衆議院議員の西村ちなみです。 昨年の今ごろは衆議院の解散、総選挙に向けた準備と、お盆休みもなくフル活動で過ごしました。今年は昨年に比べてゆっくりとお盆まいりなどしました。昨日、中学1年になった甥っ子が「おばちゃんの記事を新聞で読んだ」と言うので何のことかと思ったら、先日地元紙に掲載された靖国問題に関する県内国会議員のアンケートを読んだという意味らしいのです。 このところ、小泉総理の靖国神社参拝云々が取り上げられており、マスコミなどの報道もずいぶん加熱しているようです。私はアンケートで答えたとおり、小泉総理の靖国神社参拝を支持していません。「心の問題」などと言いながらあまりに独善的ですし、情に欠けている感じがします。政教分離に反するのではないかという疑問を私はもっていて、そのため私は自分自身も参拝してきていません。 戦後50年の11年前、私は仲間とともに7月から8月にかけて東南アジアの各国で日本の戦時中の足跡を追っていました。インパール作戦のためにタイからビルマにかけて鉄路が敷設されることとなり、捕虜のみならず現地の人々が「ロームシャ」と呼ばれて徴用され、「枕木一本、人一人」などと言われるほど多数の犠牲者を出したのが、あの映画「戦場にかける橋」でも有名になった泰緬鉄道です。 私はこれまでに、広島、長崎、沖縄など、日本国内の原爆資料館や平和祈念館や追悼施設にも足を運んできました。遊就館はまだですが、近いうちに見学したいと思っています。シンガポール、韓国、マレーシア、タイなど、国外の資料館や追悼施設や墓地なども出来る限り訪ねてきました。どの施設がどうだったかという感想をすべて書くことはできませんが、ひとつひとつがとても重く私の心にのしかかってきたことは事実です。 今日もテレビで「歴史には光と影がある」などと語っている人がいました。何度聞いても私にはこのフレーズの意味するところがほとんど理解できません。テレビの中の発言者は何だか箱の中でしゃべっているように感じられました。レバノンの停戦協定はきょう発効となりましたが、多くの犠牲者がすでに出ています。唯一の被爆国である日本が核兵器保有世界に対してとってきた態度も、やはりぬるいと思います。戦争により多くの犠牲を出した日本は、歴史から何を学び、そして平和のために何をしてきたのか。私はそのためにこれから何をしようとしているのか。自問自答を繰り返す、61年目の8月15日の前夜です。