************************************** 西村ちなみメールマガジン第76号(2006年4月24日発行) 「誰がやるかより何のためにやるか」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 昨日、自民党陣営の公職選挙法違反による辞職に伴う衆議院補欠選挙が、千葉7区で行われました。民主党公認の太田かずみさんが接戦を制し、見事初当選を果たしました。小沢一郎代表のもと初めて臨んだ国政選挙で、民主党は一丸となって戦いました。接戦でしたので投票率が上がれば勝機があると思っていましたが、久々に良い結果となり嬉しい思いでいっぱいです。ご声援いただきありがとうございました。 今回の選挙は、小泉総理にとって最後と言われる国政選挙でもあります。小泉改革に対する評価を選挙を通じて与える最後の機会でもありました。この選挙に勝利したということの意味はたいへん大きいものがあります。 私が国会議員として見てきた小泉改革とは、単なる看板の付け替えにしかすぎませんでした。道路公団民営化では、公団を「民営化」したはずなのに新しい高速道路を作るかどうかは民営化された会社が採算性や効率性などをもとに判断するのではなく、国の関与が依然として残されています。郵政民営化では、公社を「民営化」して肥大な民間企業を新たに創出することに対する懸念が、ようやく最近になってマスコミからも表明されるようになりました。「民営化」イコール「良質化」では決してありません。民営化すればすべて上手くいく、というのは、単なる思い込みと思いますし、小泉総理による悪しき刷り込みだと思います。 民主党は、格差社会の是正を訴えてきました。勝ち組と負け組への二極化が進んでいます。勝ち組はほんの一握り、多くの人々は負け組であると感じているか今は負け組ではないけれども何時かそうなるかもしれないという不安をもっています。こうした社会になってきたのが政治とは無関係だと私は考えません。小泉総理が改革と叫びながらすべてを一緒くたにして行き過ぎた競争を推奨してきたことそのものが有害だったのです。 民主党が訴える構造改革は、「誰がやるか」よりも「何のためにやるか」を重視したものです。生活者の暮らしを守る視点から、適正な事業実施主体は何なのか。私企業が行うか、NPOやボランティア団体が行うか、地域コミュニティが行うか、あるいは行政(国か自治体か)が行うか、それぞれによるパートナーシップで行うか。官か民かの二つの類型だけにこだわる必要はありません。日本の社会は多様であり、二類型だけでは語りつくせないのです。 学校教育、年金・医療・介護などの社会保障制度など、すべての人にチャンスが平等に与えられる社会を目指していくためにも、補欠選挙での勝利を契機として、終盤国会、徹底した論戦を挑んでいきたいと思います。