************************************** 西村ちなみメールマガジン第66号(2006年2月13日発行) 「天下り&官製談合」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村ちなみです。 「金帰月来(きんき・げつらい)」金曜日に地元に帰り、月曜日に地元から東京へ来る。国会議員の移動パターンを言い表した言葉ですが、私もこれを実行する日々が続いています。この土日もさまざまな行事や県議選区割り見直しを求める署名のお願いなど休みなく動きました。区割り見直しの署名では、多くの方々からご関心をいただいており、精力的に取り組んでおります。ご協力に心からお礼申し上げます。 土曜日はオープンミーティング(月例国政報告会)を行いました。質疑応答の時間では、先月明らかになった防衛施設庁の天下りと官製談合の問題について多くのご発言をいただきました。天下りは定年まで働き続けることができない政府の昇進システムに問題がある、官製談合は企業と天下りした人の関係をルール化することで防止できる、天下りそのものが悪ではなく密室の中で行われていることが問題なので情報公開を徹底すべきである、などなど、さまざまな角度からのご発言です。 一口に天下りといっても、防衛施設庁のように事業の受発注まで含めて組織的に行い、無駄な退職金の支払いと価格のつり上げが行われて、結果として税金の無駄遣いにつながるものと、退職金はもらうけれども利権とは全く無縁のものなど、さまざまなパターンがあります。天下りの件数そのものは以前とあまり違いはないと思いますが、官製談合防止法の監視下で、官製談合そのものは少なくなってはきているはずです。しかし防衛施設庁で平然としかも大胆に行われていたことには率直に驚きを隠せません。 防衛施設庁の問題で指摘しなければいけないのは、税金の無駄遣いをしている官の側に、罪の意識が殆どないか全くない、という点です。そうした罪の意識の欠如が、天下り&官製談合による税の無駄遣いを繰り返させてきました。「公金」などとよく言われますが、最近はその公(おおやけ)と私(わたくし)の分別がつかなくなっているようにも思えます。「自分さえ良ければ」という考え方が底流にあるのではないでしょうか。 民主党では今月、「官製談合等の防止のための刑法等の一部を改正する法律案」を提出しました。刑法の談合罪の対象範囲を拡大し、さらに公務員の談合関与を処罰対象とするとともに、官製談合防止法を改正して公正取引委員会の改善措置要求の対象となる特定法人の範囲の拡大や入札談合等に関与したとされる行為の範囲の拡大などを行って、官製談合の防止を強化するものです。防衛施設庁の問題をうけて、与党は今あわてて法案の準備に入っているようですが、民主党は前国会に続いて2度目の提案となります。 あわせて、一部の人が昇進したら同期の人たちが辞めてしまう、定年まで働き続ける人は少ない、というおかしな暗黙のルールがある霞ヶ関の働き方も、変えていく必要があると思います。民主党はかつて「人の地方分権」、霞ヶ関の公務員が地方自治体で活躍できる道を探すなどと提言したことがありますが、実現可能性についてさらに検討する必要があります。 まだ寒い日が続きます。インフルエンザも流行ってきているようですので、皆さんお気をつけてお過ごしください。