************************************** 西村ちなみメールマガジン第31号(2005年6月6日発行) 「郵政民営化特別委員会」 ※無断転用、無断転載は固くお断りします※ ************************************** みなさんこんにちは。衆議院議員の西村智奈美です。 6月1日に「郵政民営化に関する特別委員会」に民主党が名簿を提出しましたが、このとき、私も委員として加わることになりました。財務金融委員会と総務委員会が主たる関係委員会ですので、そこから委員を集めたと思われます。全部で45人となる委員のうち、女性議員は私1人だけ。生活者そして利用者の視点から議論ができれば、と思っています。 特別委員会は、開催曜日が定められている常任委員会などとは異なり、曜日に関係なく、しかも朝から夕方までびっしり審議を行うことができます。1日にさっそく「お経読み(法案の趣旨説明)」があった後、2日の予算委員会をはさんで3日から審議が始まりました。今日は月曜日であり、本来であれば本会議も委員会も開催される曜日ではないのですが、朝から夕方まで質問が行われました。部屋は、第1委員会室といって、皆さんがテレビなどでよくご覧になる予算委員会の行われる、古めかしい、赤茶色の部屋です。机が狭く、足が出せないうえ、椅子も小さいので、体の大きくなった現代人には結構つらいようです。折しも衆議院主導で国会にも「クール・ビズ」なるものが導入され、ほとんどの人が上着をとって委員会に出席しています。部屋の設定温度も高くなり、上のほうでカメラを構えるマスコミの人たちの汗をぬぐう姿も増えました。そういう部屋で一日、郵政民営化に関する法律案6法が審議される様子・・・ぜひ一度、皆さんにも見ていただきたいと思います。 今日は、中央省庁等改革基本法33条1項6号をめぐる、先輩議員の質問で委員会が止まりました。「止まる」とは、委員長が速記を止めることを命じ、与えられた質問時間をはかっている時計を止めることを意味します。中央省庁等改革基本法33条1項6号は平成10年の通常国会で成立した法律で、郵便局については「新たな公社とすることにより、・・・民営化等の見直しは行わない」と定めています。国会の中で3人の郵政大臣が、この条文の解釈について「基本法に見直しはしないと書いてあるから、見直しはない」と答弁していました。民営化はしないという意味の法律がある限り民営化はしない、ということですから、民営化法案を出す前に、こちらの法改正を先に行うべきです。問題の所在は、歴代3人の郵政大臣が政府見解として述べてきたところの国会答弁を無視して、法案を提出してきた、手続きの欠陥にあります。 ところが竹中郵政民営化担当大臣は、今日の委員会で、「それらの発言は、閣僚であった3人が、一政治家の『心情』として述べたに過ぎない」と答弁。もし国会答弁が簡単に覆るようなことがあれば、国会での審議など無意味となってしまいます。これまでも再三、委員長から、「誠心誠意答弁するように」という注意を受けてきた竹中大臣でしたが、これほど雑でいい加減な答弁をされるとは、本当に驚きでした。1時間ほど委員会が休憩に入ったのち、明日までに、この問題についての政府としての正式見解をもってくる、という理事の間の協議で話がまとまり、質問は再開されました。 私も今週後半か来週には質問の出番があると思いますが、特別委員会は見通しがなかなか立ちません。何を審議するのか、参考人はどなたをお呼びするのか、質問時間は何時間か、すべて決まるのは前日の夕方もしくは夜になるといういわば「その日暮らし」。初めての特別委員会に、まだ多少戸惑っています。