■西村(智)分科員 立憲民主党の西村智奈美です。よろしくお願いいたします。
先日、予算委員会でもワクチンの接種体制のことについて質問させていただきました。そもそもが、自治体への情報提供が遅い。それは、ここに来てみると、私ども、契約内容は公表はされておりませんので承知はできていないんですけれども、契約の内容、それから生産体制、供給体制、いろいろな問題が絡んできて、非常に供給そのものが少し不安定になっているのかなという思いもいたしております。
他方で、やはり、国内での接種体制については、これはもう紛れもなく政府内できちんと責任を持って整えていかなければいけないというふうに思いまして、重ねてなんですけれども、自治体の方には早急に確実な情報を提供していただきたい、このことを強く要望いたします。
職場での接種も、これはやれればいいことだというふうにも思いますけれども、後になって出てくるんですよね。それも、自民党のPTなどから何かそういう提案があったというので、報道ベースで自治体の方が知ることが多いので、そこのところは、やはり情報の発信のきちんとした一元化、これが必要だ。そうでないと、とんでもない自治体が大混乱になってしまって、ただでさえ、体制をどうやって取るのか、人手の確保も含めて大変な中で、これ以上混乱が大きくならないように、是非、田村大臣のハンドリングをお願いしたいと願っているものでございます。
それで、質問に入りますが、先日報道で、ファイザーとビオンテックが新たな保存に関するデータを公表したという報道がございました。二月十九日に、一般的な医療用冷凍庫、マイナス二十五度からマイナス十五度だそうですけれども、ここで二週間の保存が可能だというデータが得られたというふうに発表しているようです。
これは、FDA、アメリカのFDAですから食品医薬品機構かな、アドミニストレーションですよね、そこに提出して承認を得ることにしているということですけれども、これは事実だということでしょうか。
■田村国務大臣 まず、冒頭、本当に、各自治体には情報が確かに正確に全てが伝わっているわけではなくて、それは、本当に申し訳ないことなんですけれども、ワクチンが世界的に供給不足、これは日本だけではありません、ヨーロッパでも契約どおり届かないということで、EUの方で承認を取れなければ海外に輸出できないというようなことまで起こっておるわけでありまして、河野大臣の下で、そういう中でもしっかりとこれを確保すべく今努力をさせていただいておるということでありまして、昨日、河野大臣の方から、これからの供給がどういうふうになるかというような話が、記者会見があったようでありますけれども、しっかりと各自治体の方にはお伝えをさせていただきたいというふうに思います。
その上で、今のお話でありますけれども、確かに、ファイザーの今までの保管体制というもの、マイナス六十度からマイナス九十度ぐらいで保管をいただきたいという話であったわけでありますが、一時的にそれを保管するのであるならば、言われるとおり、マイナス十五度からマイナス二十五度、高い保管温度、マイナスですから高くはないんですけれども、それで一定程度、二週間という話、これが確認できたということで、FDAの方にそのデータを出されて、これに対して添付文書の改定を申請している、要請しているということであります。
ちなみに、他国の規制当局にも順次このような形で申請が来るということでございますので、日本におきましても、やってまいりましたら、しっかりとそれを確認をさせていただいた上で、十分に確認できれば、それはまた各自治体の方にしっかりと御連絡をさせていただきたいというふうに思っております。
■西村(智)分科員 次の質問にもお答えいただいて。
確認ができれば、自治体の方にも周知をする、手引も改めるということでよろしいですか。確認です。
■田村国務大臣 まず、添付文書の改定をしなければなりませんので、それをした上で、基本的には手引という話になるんだと思いますけれども、各自治体にしっかりと、こういうような一時的な保管の仕方があるという形でお伝えをさせていただきたいというふうに思っております。
■西村(智)分科員 自治体への説明も、現場でオンラインなんかでやるいわゆる説明会での説明、それ用の資料もたくさん出ています。それと、いわゆる手引、縦型の手引が二種類あって、手引も改定するということでよろしいんでしょうか。
■田村国務大臣 これは保管をする非常に重要な部分でございますので、そういう意味では、手引の方も改定をさせていただきたいというふうに考えております。
■西村(智)分科員 確認させていただきました。
それで、ちょっとこれは前回できなかったことでもあるんですけれども、今現在の手引に、冷凍ワクチンを解凍された状態で冷蔵して移送することができるというふうにもなっていて、いわゆる二度から八度というやつですけれども、その二度から八度の移送が可能だということで、手引にも今現在そういうふうに書かれているんですね。
この二度から八度の解凍された状態での移送が大丈夫だということは、これはデータが得られていることなのでしょうか。
■田村国務大臣 一応、これは、薬事審査の上、ファイザーが公表いただいているということでございますので、確認をした上でということであります。
■西村(智)分科員 では、そこはもう一回確認ですけれども、二度から八度で移送して何時間以内でというのがたしかあったと思うんですけれども、その状態であれば、ファイザーの方から、データ上は効能的にも問題がないということで確認が取れているということの理解でよろしいでしょうか。もう一回確認させてください。
■田村国務大臣 薬事審査の上でありますので、その上で、ファイザーが公表いただいておりますので、確認が取れているということであります。
■西村(智)分科員 ありがとうございます。
それともう一点。この前予算委員会でお伺いした点の、例の一月十三日付のQアンドAで、練馬方式が出る前、ある町が、うちはとにかく小さいので、複数の医療機関に分けていいですかという質問に対して、アンサーが、小分けはできるということは想定しているけれども、せいぜいで三か所というふうに書いてあったかどうか、ともかく、数十か所への移送はできませんというふうに書いてあった件についてです。
その後、二月十七日に自治体の説明会が行われたというふうに思いますけれども、この点について、これは正直申し上げて大きな方針変更、内容変更でありますので、その点を率直に自治体に説明をした上で、おわびの一言があって当然だったというふうに思うんですけれども、おわびはちゃんとしていただけましたでしょうか。
■田村国務大臣 おわびは、私、予算委員会でもテレビでも、しょっちゅうこれに関しては、いろいろなことが変わりますので、大変御迷惑をおかけしているということは自治体の皆様方にさせていただいておりますが、要は、こっちの都合で変えたというよりかは、自治体の方からいろいろな要望が来ます。要望が来た上で、本来は、ファイザーがそういうようなことはやめてくれという話だったんですね。
それを、こういう要望が来ているから、ファイザーに何とかできませんかといろいろ話をする中で、じゃ、こういうやり方ならできますよねというような、ファイザーの方が、何といいますか、それでも大丈夫だ、有効性は大丈夫だというような、そういうファイザーの方の意見をいただく中において、じゃ、そういうふうに分けていきましょうというふうにしておりますので、ある意味、自治体の御要望をいただいて改善をさせていただいている。
もちろん、別に、小分けを絶対してくださいと、それで数十の医療機関に各自治体は配ってくださいと言っているわけではなくて、自治体それぞれが、こういうような形で接種体制を組んだ方がよりやりやすいというようなお声をいただく中で、バリエーションが今増えてきておるということであります。
ただ、言われるとおり、それによって、うちもこれをやらなきゃいけないのというふうに思われると、これは御迷惑をおかけしますので、あれはそういうことじゃないということは、これからも徹底をしてお伝えをしてまいりたいというふうに思っております。
■西村(智)分科員 ちょっと今の答弁は私は不満なんですけれども。
つまり、やはり自治体の方は、初めての、短期になるのか長期になるのか分かりませんけれども、それこそ、集団接種がなくなって、日本で数十年ぶりに行われる集団的な接種ですよね。しかも、扱いの非常に難しいワクチンでやらなければいけないという中で、それこそ担当者の皆さんは今までやったことのないことをやっているわけです。
それについて情報はといえば、やはり政府の方から出てくるのを待って、それを基に体制を組んでいくしかない。組んでいくしかない中で、出てきた情報がいともあっさり変わってしまって、やはりそれについて何か一言ぐらいないと、一体私らは何を信じてやっていけばいいんだと。本当に、普通に真面目に仕事をしている自治体の人たちは、何と言ったらいいのかな、すごくやはり政府に対して物を言いたいと思いますよ。
私も、直接、間接、いろいろな声を聞いています。早く確実な情報を出してくれという話が一番多いんですけれども、やはり、政府から出てくる情報がすごくすぐ変わる、しかも政府内でどうも意見が統一されていない、これがやはり多いんですよ。私は直接、間接聞いておりますので、大臣はそういう声を聞いていないんだとすると、ちょっと何か現場の声が本当に分かっているのかなというふうに思いますけれども。
なので、そこのところはよくよく分かっていただいた上でないと、情報発信ってやはりすごく難しいと思うんですよね。なので、今の答弁はちょっと不満ですけれども、その都度、是非ここは、変わったら変わった、それははっきり言う。今まではこうだったけれどもということも併せて説明をしていただいた上で情報提供をする。やはりそれをやっていただかないと、体制を組む自治体の方は、納得感という意味でもやはりちょっとうまくないというふうに思いますので、そこは是非注意していただきたいと思います。
それで、先に進みます。
それで、今度は別の保存方法が出てきたんですよね、別の移送方法が。冷凍庫を用いてマイナス六十度からマイナス十度で移送する、そして、二度から八度で保管して、五日以内で接種完了するということができるようになったそうなんです。もう一つ、マイナス九十度からマイナス六十度で移送してワクチンの有効期限まで保管可能だということになった。この二つの方法が新たにつけ加わったんですけれども、まず、一つ目の方法について伺います。
マイナス六十度からマイナス十度で移送して、二度から八度で保管して、五日以内で接種完了するということ。これは、私、厚労省の担当者から説明を聞いたときには、ファイザーとの交渉の結果できるようになったというふうに話を聞きました。これは、ファイザーとして、ワクチンの効能に変化なしというふうに、データ等々、エビデンスが存在する移送方法なんでしょうか。
■田村国務大臣 詳しくはちょっと局長の方からお聞きいただきたいんですけれども、私がお聞きしているのは、今言われたマイナス六十度からマイナス十度での移送をした後、二度から八度で管理し、五日以内で接種完了という取扱い、これが可能であるということをファイザー社に確認を取った上で周知をしたものであるというふうに確認いたしております。
■西村(智)分科員 そうすると、前の二つの方法とはちょっと違うんですよね。
冒頭私が質問した、医療用冷凍庫で二週間保存可能、これについてはファイザー社はデータを取って今FDAに申請中だと。それから、二度から八度については、これは薬事承認するときにもう既にそういうことで確認は取っていると。
この二つについてはちゃんとデータがあるというふうに私は受け止めたんですけれども、マイナス六十度からマイナス十度で移送して、二度から八度で保管して、五日以内で接種完了というのは、これはファイザーとしてはデータは持っていないということですか。
■田村国務大臣 今の二度から八度で移送する場合と異なりまして、ファイザー社において公表されているものではないんですが、同社から差し支えない旨の回答を得ているという意味からすると、エビデンスとなるデータが厚生労働省に提出されているかどうかは企業秘密であり、これは非公表ということとなっております。
■西村(智)分科員 いや、ちょっと何かびっくりです。その点、公表できないんですか。だって、今、私が質問した一番目と二番目、マイナス二十五度からマイナス十五度についてはデータで今審査中、二度から八度はちゃんとデータがありますというふうにお答えいただいたのに、なぜこのマイナス六十度からマイナス十度でということについてはデータがないのにオーケーと言っているのか。ちょっとここは、どうなんですかね、データがないものをこうやって推奨するということになると、これは私はやはりちょっと問題だというふうに思いますよ。
もう一つ。もう一つの方法があるんですね、マイナス九十度からマイナス六十度で移送し、ワクチンの有効期限まで保管可能ということになったということなんですけれども、これについても、厚労省の担当者の説明によると、ファイザーとの交渉でかち取ったというふうに説明をいただいたんです。これについても同様ですか、データはありませんか。
■田村国務大臣 これに関しては、これは今月の十七日に自治体に説明会でお示しをしたものでありますけれども、マイナス七十五度程度で管理すれば、ワクチンの有効期間は、製造から六か月保管可能であることについて、これは、ファイザー社から提出されたデータに基づきPMDAで確認をしたものであります。
■西村(智)分科員 マイナス七十五度前後ですよね。マイナス六十度というのがマイナス七十五度前後ということに当てはまるのかどうか、私はちょっとこの辺の世界のことが分かりませんが。だけれども、交渉でかち取ってきたことだからというので、自治体にそういうやり方もありますよというふうに説明をする、つまり、ワクチンの効能について変化がないということをデータとして持ち合わせていないものを推奨するというのは、私はちょっとやはりやり過ぎじゃないかと思います。
それで、この件について手引を改める予定がありますか。(田村国務大臣「どっちの」と呼ぶ)どっちも。これらの点について。
これは説明資料なんですけれども、今までは、つまり二度から八度だけだったんですね。そこのところに、マイナス六十度からマイナス十度というのと、マイナス九十度からマイナス六十度というのがつけ加わったんですけれども、この二つの移送方法について、こういったことができますよということを手引に書き加える予定はありますか。
■田村国務大臣 今、二つの形態を委員おっしゃられた。両方ともということですよね。両方とも手引を早急に改定する予定であります。
■西村(智)分科員 そうですか。
昨日の夜、私は、手引に記載しておりません。ああ、今は記載していないけれども今後改定する、こういう意味でよろしいですか。なるほどですね。
でも、大臣、私が言いたいことを分かっていただけたでしょうかね。つまり、上の方法についてはファイザーがデータを持っている、データはあるということで、一応そういう動きになった。だけれども、この二つについては交渉でかち取っただけで、データはないんですよ。これをやはり推奨するというのは、私はちょっとどんなものかというふうに思います。エビデンスですよね、大事なのは。やはり、こういうやり方だと、何でもかんでもということにまたなっていきかねないので、ちょっとここは慎重に考えていただきたいというふうに思います。よく省内で確認してください。お願いいたします。
先に進みます。
この手引のバージョンがだんだんだんだん日を追うごとに新しくなってきているんですけれども、最新のものでいうと二・〇版、ここのところで、私も目を皿のようにして見ましたら、冷凍ワクチンを解凍した状態での移送のところに、「小分けしたワクチンの移送を運送業者に委託することは差し支えない。」と書いてあるんですね、運送業者に。まあ、そういうことなんだろうなと思います。例えば、先行しているカナダなんかでも、トレーニングをちゃんと受けた、それ専門でやっている業者さんには委託していいですよというような、契約していいですよというようなことにはなっているので。
ただ、ここの書きぶりが非常に気になりました。「市町村、基本型接種施設、連携型接種施設又はサテライト型接種施設の責任において、小分けしたワクチンの移送を運送業者に委託することは差し支えない。」と書いてあるんですよ。自治体等の責任において委託してもいいですよと。
差し支えないという表現もどうかなと思うんですけれども、手引の中をよく見てみたら、二十六か所、こうしても差し支えないですよという表現がありました。それもさすがにちょっと多過ぎるなと思ったんだけれども、ここのところ、市町村、基本的接種型施設、ぶらぶらぶら等の責任において、つまり、厚労省の責任じゃなくて、政府の責任じゃなくて、実際に体制をしくあなた方の責任で差し支えないですよというふうに書いてあるんですよ。これはちょっとどういう意味ですか。
■田村国務大臣 それぞれの機関のディープフリーザーまでは、これはファイザーが責任を持って輸送会社等々と契約を結んでいただきながらも対応いただく。ここまではファイザーの責任で品質管理を行っていただくわけであります。
そこから、今度、小分けして送る場合は、厚生労働省の責任と言えたらいいんでしょうけれども、実際に輸送するのは自治体であり、若しくは接種医療機関になるので、そこを全部厚生労働省がチェックすることはできないわけであります。
ただ、基準として、輸送時間でありますとか、保冷用のバッグ、こういうものは国の方から配らせていただく等々で、基準は設けておるわけでありますが、全てにそこから厚生労働省の職員がついてチェックしながらというわけにいかないものでありますから、そういうような書き方をさせていただいておるということでありまして、あくまでも、基準はお示しをさせていただいて、どんな配送の仕方をしてもいいというわけじゃなくて、こういうことをやってくださいという中において、最終的に接種会場若しくは医療機関等々までこれを輸送していただく、そういう意味合いでございます。
■西村(智)分科員 これは、私、斜めからちょっと見過ぎかもしれないですけれども、かなり何か責任を逃れようとしているように見えます。見えますので、こういったこともよくよく検討していただきたい。省内で確認してください。
そして、最近になって、また河野大臣がいろいろとあちこちで発言をしておられるようです。二十三日に、地方三団体とのオンライン会議で、高齢者への接種は四月以降になる、段階的に進めていく、人口が少ない自治体などでは高齢者以外も含めて一括して接種を開始することも検討してほしいと。
まあ、ちょっと言うのが遅いかなという感じなんですけれども。それは、離島でやはりできないですよ、医療従事者だけとか高齢者だけとか。
ということも検討してほしいという考えを示したとの報道があったんですけれども、こういう説明内容は、今、現時点で厚労省が例えば自治体への説明会ですとか手引等で説明している内容、方針と一致しているんでしょうか。
■田村国務大臣 二十三日に河野大臣が全国知事会でお話をされた内容だと思いますが、四月からというのは、以前から厚生労働省も高齢者に関しては申し上げておりました。
それから、離島に関しては、実は知事会とは、河野さんが言う前に、私、知事会とこの議論はさせていただいております。
やはり、離島だけじゃないんですけれども、どう考えても、高齢者のためだけに少ない数を持っていって、次はまたというような形では、とてもじゃないですけれどもその自治体の負担ということがございますので、こういうものに関しては、元から厚労省も地域の実情に応じてというようなことを申し上げておりましたので、その中の一環である。
今回、離島だけではなくて、人口の少ないそういうような自治体も含めて、もちろんワクチンにある程度の余裕がなければこれはできないことになりますけれども、十分に打てるだけの余裕があればそういうような対応をしていただいてもいいということで河野大臣の方からおっしゃっていただいたということでありまして、元々、我々もそういうことを全国知事会の方には申し上げてきたことでございますので、そこはそごがないというふうに御理解いただければありがたいと思います。
■西村(智)分科員 是非、引き続きそごがないようにお願いしたいと思います。
それで、この関連でもう一点あるんですけれども、済みません、ちょっとこれは通告していないんですが、河野大臣は、同じ二十三日に日テレの番組に出られて、こういうふうに言っておられるんです。
最初は人口割で、どうも入ってくるワクチンがそんなに十分じゃないということで、最初は人口割で配って、その後は接種のスピードに合わせて出したいというふうに言っておられるようなんですけれども、これも厚労大臣としては共有している方針ということでよろしいんでしょうか。
■田村国務大臣 普通に考えたら、そういうことになるんだろうな。つまり、どういうことかというと、ワクチンがまだ打てずに余っているところにワクチン供給をしても、それは滞るだけでございますので、スピードを見て、V―SYSというシステム等々がございますので、V―SYSで、大体ワクチンをどれぐらい打ったか、その地域がというのは分かりますので、そういうものを見ながらという話になるんだろうな。
これは細かく詳細を全てつくっているわけではありませんけれども、全体を動かしていく中では、そういうようなオペレーションは当然想定できるというふうに思っております。
■西村(智)分科員 それで、ではV―SYSの話なんですけれども、今、先行接種が行われていて、何か所の実施箇所で何人と更新されていますよね。あれ、V―SYSがちゃんと動いているんだなと私も思ったんですけれども。それで、V―SYSを通じて、自治体ごとの接種件数、これの把握というのはできるんですか。また、もしそれができるとして、それを厚労大臣としては公表するという考えはあるんですか。
つまり、河野大臣が接種のスピードに合わせて出したいということは、接種が進んでいるところにどんどんワクチンを入れていきましょうかということですよね、そうじゃないんですかね。だとすると、V―SYSで自治体ごとに把握ができる、そして、例えば自治体ごとに今日何件ですよという、そういう数字については公表するという考えは大臣はお持ちですか。
■田村国務大臣 公表するかどうかというのは、ちょっとまだ、我々、検討している最中だと思いますが、元々、V―SYSの中で、これは一番は供給をするための仕組みでありますけれども、供給するためには、どれぐらい使用したかということが分からないと、供給したけれども実はそこで滞っていたというのでは困りますので、そういう意味では、自治体ごとにそういうものをちゃんと把握をしながら供給体制の中において対応していこうということでございますので、我々としては、それを把握をさせていただく中において、しっかりと必要なところにワクチンが行くようにというような認識であります。
■西村(智)分科員 それで、今日は、内閣府、担当の副大臣にお越しいただいているんですけれども、V―SYSともう一つ新しいシステムをつくっているということで、今この検討状況がどうなっているかということと、それから、さっきV―SYSに関してやった質問です。自治体ごとの接種状況、これを把握することは新しいシステムでは多分できるんですよね。それはそうですよね、データを上げてもらってやるわけだから。それを、例えば、河野大臣とかが公表しましょうと。だって、大臣は接種のスピードに合わせて出していきたいというふうにおっしゃっているわけですよ。自治体ごとにこうだから、ここにこれだけ供給しますということを、大臣はというか内閣府として公表する考えはお持ちなんですか。
厚労大臣は、さっき、公表するかどうかというのはまた別というようなお話で答弁されていたんですけれども、私も、自治体ごとの接種状況というのは、公表するということについては慎重に考えた方がいいと思うんですよ。定額給付金のときなんかも、うちの自治体は早い、こっちの自治体は遅い、それだけですごい大問題になりました。政治状況にも関係してきます。これはすごい問題になってくる。だから、公表することについては是非慎重に考えていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
■藤井内閣府副大臣 新システムにつきまして御質問いただきましたけれども、この新システムというのは、個人単位の接種状況等を自治体において逐次把握するワクチン接種記録システムという形で構築に取り組んでおるところでございます。
このシステムはクラウドを活用するため、災害に強いほか、引っ越して二回目の接種を別の自治体で受けられる方や接種券を紛失された方などの利便性が向上するとともに、自治体における住民の問合せ対応が迅速、効率化されるということが期待されると考えております。
このシステムは、現場において追加の作業負担ができるだけ発生しないよう、引き続き自治体等と意見交換を行いながら、高齢者等へのワクチンの接種開始に間に合わせることを目指して、早急に検討を進めてまいりたいと思っています。
そこでの話なんですが、このシステムにつきましては、国としては、市区町村の管理する個人情報を基に作成された接種状況に関する統計データを活用することも想定しておりまして、自治体ごとの接種実績についても把握可能とすることを想定しております。
このシステムにより把握される情報の公開の在り方につきましては、国民の皆様に情報公開をするという重要性を勘案しながらも、自治体の意見を聞きながら検討してまいりたいと思っております。
■西村(智)分科員 是非、慎重にお願いしたいと思います。
また後で質問させていただきます。終わります。