■西村(智)分科員
西村智奈美です。きょうは、30分、よろしくお願いいたします。
私は、きょうは社会資本整備総合交付金に関連して、何点か伺いたいと思っております。
民主党政権のときにスタートしたこの交付金は、それまでの個別補助金、ばらばらに交付する、そしてその都度補助対象事業について決定するというやり方を一つにまとめて、自治体にとっては非常に自由度が高くて創意工夫ができるということで高く評価をいただく中で、平成22年にスタートいたしました。
これは、少しずつ形を変えながらでありますけれども、今も継続をしていただいているということで、自治体の方としても、本当に使い勝手がいいという面では評価をしているものの一つではないかというふうに思うんです。
それで、今、実はいろいろな都市の公共交通についても国土交通省としてはこの社会資本整備総合交付金を配分しているということで、私の地元新潟市に対しても、平成25年度から総額で36億、配分を決定していただいているということでございます。
まず冒頭、伺いたいと思うんですけれども、そもそも国が、国土交通省が公共交通について、さまざまな事業に対して社会資本整備総合交付金などを初めとする支援を行っている理由といいますか背景、これを答弁いただきたいと思います。
■土井副大臣
お答えをいたします。
ただいま御指摘いただきましたように、公共交通の各モードの適正な役割分担を行い、交通渋滞の緩和、交通に起因する環境負荷の低減を図ることは、安全で円滑な交通の実現や都市の魅力を最大限に高めるために重要だと考えております。
このため、バランスのとれた交通体系の構築に努める観点から、地方公共団体が策定をいたします公共交通に関する施策を含む整備計画に対しまして、社会資本整備交付金等を活用して支援を行っているところでございます。そういう観点で支援をさせていただいております。
■西村(智)分科員
人口偏在の問題もありますけれども、やはり、少子高齢化社会にあって、持続可能な公共交通体系というのは、まさに住みなれた地域で安心して生活を送ることができる基盤という意味もあります。
昨今は、残念ながら高齢者の交通事故等の比率も高くなっている。これは、高齢になってもハンドルを握る方がたくさんいらっしゃるようになったということが背景にあると思いますけれども、特に、私の地元などは、すごく広大な面積があるところもあるので、車がないとなかなか買い物にも行けないという方が結構多くいらっしゃるんですね。そういう方々がやはり最後の頼みの綱にするのは公共交通だというふうに思いますので、こういった点からもこれからもぜひ支援をお願いしたいと思うんです。
ちょっと確認のために伺うんですが、この社会資本整備総合交付金ですけれども、非常に自由度が高いということで、自治体の方からすると非常に歓迎する交付金ではあるんですけれども、一方、支出する側からするとちょっと心配なところもあるのではないかという懸念も想像はできます。つまり、これまでは事業官庁が箸の上げ下げまで指導してきたけれども、この交付金については比較的自由度が高いということから、それまでのやり方を変えたということですので。
そういう点からの質問なんですけれども、こういった交付金の使途とか手続などについて、国交省が例えば地方自治体に助言や指導した例があるのかどうか、それから、会計検査院などから指摘を受けたことがあるのかどうか、また、財政制度審議会等から指摘を受けたというようなことがあったのかどうか、これについて伺いたいと思います。
■土井副大臣
社会資本整備総合交付金の適切な執行を図る観点から、国土交通省は、地方公共団体に対しまして必要に応じて助言を行っております。例えば、社総交において、事業の進捗に合わせて、当初予定した事業とは別の事業に国費を充てることが可能というようなものも助言をいたしておりますし、これらについての具体的な手続について、地方公共団体からの相談に対して、もろもろの助言を行っているところでございます。
会計検査院からの指摘につきましては、本年2月17日に、国土交通省において地方公共団体に対しての支援、助言等を行う必要があるという旨、会計検査院から国会に対して報告がなされたところでございます。具体的には、地方公共団体が整備計画を作成するに当たって計画の目標や評価指標を適切に設定すること、交付期間の終了後には速やかに事後評価を行うことなどについて、国土交通省において支援、助言等を行う必要があるとされております。
また、財政制度審議会におきましては、平成27年10月の財政制度分科会におきまして、交付金事業においても一定の線引きを行った上で事業評価を要件化すべき、また、事業計画の目標設定が適切に行われるよう国による一定の指針などを検討すべきという指摘を受けております。
これらの指摘も踏まえつつ、地方公共団体におきまして社会資本整備総合交付金事業等が適切に進められるよう、引き続き、必要な支援、助言を行ってまいりたいと考えております。
■西村(智)分科員
もちろん、個別のケースでいえば、指導や助言等々必要になってくるところもあろうかと思いますし、基準については、もしかしたら部分的には適正化するということが必要になってくるかもしれません。ですけれども、交付金の性格上、ここは確認させていただきたいんですけれども、国の細かい関与はそもそもは求めていないものだというふうに理解してよろしいでしょうか。ここは確認させてください。
■土井副大臣
御指摘いただきましたように、これまでの補助金よりはまさに自由度が高いということで進めておりますので、国の関与というものは極力少なくしてまいっておりますけれども、特に、地方公共団体からいろいろな助言、支援の御相談があったときに、しっかりとそのことは地方公共団体と連携して取り組ませていただいております。
■西村(智)分科員
そこで、実は新潟市では、BRTの整備についてこの間議論もされ、そして取り組んでまいっております。
新潟市の新年度予算のうちBRT関連は2億7409万円、うち恐らく国庫から1億強の補助があるということだと思います。
今、市議会でも新年度予算が議論されている最中なんですけれども、来年度は専用走行路を設置する社会実験の事業費というものが盛り込まれております。ですけれども、この具体的な開始時期や区間、距離などが、まだ概要が明らかになっていないんですね。
そういった具体的な事柄については国や県警と調整中であるということなんですけれども、国と調整中というふうに伺いましたので質問をいたしますが、現在、専用走行路の社会実験に関して、誰と、それから何を今調整しているところなのか、お伺いいたします。
■江島大臣政務官
まず、BRTの社会実験でありますけれども、これは新潟市が主体となって実施をする予定と伺っております。
それから、検討する内容でありますけれども、大きく二点ございまして、まず一点は、駅前通りバス停周辺の道路中央部にアイランド方式のバス停を設置して、バスを実際に走行させて客の乗降を行うことで、このアイランド方式のバス停の快適性、安全性を確認する実験、これがまず一点です。それからもう一点は、BRT区間における一部車線で一般車両の通行を制限しまして、中央部にバスの専用走行路を設けることによる周辺交通への影響を把握する実験。この二点を実験内容として伺っております。
それから、誰と調整しているかという御質問でありますけれども、これは、社会実験の実施に向けまして、現在は、新潟国道事務所、新潟県警本部、さらには新潟交通株式会社、この三団体と調整をしているというふうに伺っています。
■西村(智)分科員
実は、新潟市のBRTは、専用走行路の設置のないままにスタートをしたんです。構想自体は5年以上前から議論がありまして、結果、BRTという形をとることになって昨年開業したんですけれども、実は、乗りかえ等々の負担がいろいろ言われるなど、率直に申し上げて、開業の出だしはスムースではなかった、混乱があったというふうに申し上げなければなりません。
ですが、やはり持続可能な公共交通を維持していくというためには、公共交通の再編ということは必要な改革であると私も思いますし、現在の形が完成形であるというふうには全く思っておりませんので、ぜひいい形でこれからも改革を進めていってもらいたいというふうに思うんです。
特に、社会資本整備総合交付金を活用しての支援をいただいているということの中でもありますので、先ほど、誰とという協議については、新潟国道事務所も含めて協議をしているというお話がありましたが、恐らくこれはインフォーマルな協議の場なんだというふうに思うんです、交付金の性格からいいましても。
新潟市としても、以前の予算要望の中ではこういうふうに要望しています。平成27年度以降、段階的に機能強化を図る中で専用走行路の設置等諸課題に対する技術的支援を要望するということも言っていますので、新潟市としても国土交通省に専用走行路の開設に向けては技術的な支援もお願いしたいということの中で、そこで質問なんですけれども、せっかく新潟国道事務所も入っていただいての協議が行われているということでもありますので、当事者等々に加えて、例えば運輸局、こういったものもバスの運行ということに関してはかかわってくる部分もあるかというふうに思いますので、運輸局も加えてのインフォーマルな形での協議という形が望ましいのではないかと思いますが、この点、いかがでしょうか。
■江島大臣政務官
御指摘のとおり、これは新しいシステムを導入しようというものであります。だからこそ、社会実験という形で行っているわけでありますけれども、少し重複いたしますが、まず、国道7号、116号、これを使用いたしますので、この道路管理者である新潟国道事務所、それから車線規制等を行う新潟県警本部、さらにはバス事業者である新潟交通株式会社、この三者が現在調整の当事者になっているところであります。
さまざまな観点からの検証というのは御指摘のとおりでございますので、今後は、運輸局も含めて広く関係者と調整を行っていく予定であるというふうに確認をしております。
■西村(智)分科員
ありがとうございます。
最後、一点は要望にしたいと思いますが、できるだけやはりそういった形で、オープンで多角的な形で議論が行われて、その内容も市民に、利用者にわかるように適時公表されて、その上でまた手直しがされていくということが望ましいと思いますので、今後ともどうぞ御支援をよろしくお願いいたします。
それで、もう一点、この社会資本整備総合交付金に関してなんですけれども、新潟駅は今、連続立体交差事業が進んでおります。新潟は、以前、国土交通省から環日本海圏の窓口であるというふうにお墨つきもいただいて、それがゆえに、海も陸もそして空も、その玄関口としての機能を強化してこれたというふうに思っておりますけれども、実は、この新潟駅の連続立体交差事業が、ちょっと事前の調整に時間がかかりまして、事業の進捗が危ぶまれている状況です。
平成33年度の全面開業に向けて現在工事中なんですけれども、今既に連立は優先度が高いからということで御配慮いただいているというふうには聞いているんですけれども、これ以上長引くことがないように、できるだけ、引き続き優先順位を高くしていただきたいと思っておりますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
■石井国務大臣
JR新潟駅付近では、新潟市が事業主体となり、連続立体交差事業が実施をされております。本事業は、信越本線、白新線及び越後線を高架化することによりまして踏切の除却や交差する道路の整備を行い、交通の円滑化を図るとともに、分断された市街地の一体化を行い、都市の活性化を図るものでございます。
国土交通省といたしましては、連続立体交差事業は都市の骨格の形成を実現する重要な事業と考えておりますので、引き続き、新潟市に対して予算の範囲内で支援をしてまいりたいと存じます。
■西村(智)分科員
ぜひよろしくお願いいたします。
大臣が今御指摘くださったように、やはり山形県の酒田とか鶴岡の皆さんからも応援していただいて事業化へと結びついた部分もございますので、ぜひよろしくお願いをいたします。
残りの時間で、予算案に関連して、三世代同居対応工事について伺いたいと思います。
この件について、私が石井国土交通大臣に質問をさせていただくのは初めてですが、予算委員会では既に何度か議論になっております。
きょう、資料としておつけしているのは、2月23日、おととい、財務金融委員会での玉木委員と麻生財務大臣とのやりとりなんですけれども、例の三世代同居対応工事です。
もう改めて申し上げませんけれども、三世代に対応する住居のためのリフォーム工事をする、その内容は、例えばトイレを二つつくる、お風呂を二つつくる、玄関を二つつくる、あるいはキッチンを改善するというようなことなんですけれども、そういったことを地元の優良企業などにお願いをしてやるときに、補助事業としてもお金が出るし、それから、これは今年度の補正予算でもありましたし、新年度予算の中にも、540億だったか、入っていると思います。それから、税制改正においては税額控除を導入するということになっているということなんですけれども、では、三世代同居をしているかどうかというのは本当にチェックできるんですかということを玉木委員はこれまでも何度も質問しておられました。私も同感です。
いろいろな資料などを見たんですけれども、結局、確認するすべがないというふうに思うんですね。ところが、驚いたことに、23日に麻生大臣は、三世代同居をしているかどうかについては一応のチェックぐらいはできる、建築確認等々が主になりますので国土交通省がチェックするんですというような趣旨で答弁をされておられるんです。
きょうは、財務政務官、お越しいただいていると思いますけれども、こういう答弁をされたということで間違いありませんね。
■中西大臣政務官
西村智奈美先生にお答え申し上げたいと思います。
2月23日の財務金融委員会におきまして、玉木雄一郎先生に対して財務大臣から申し上げさせていただいたと伺っておりますのは、この制度がどのぐらい三世代同居のために使用されているか、建築についての内容を確認する機会なども利用して何かの調査を行えるよう、国土交通省において対応することになろうとの趣旨で申し上げたというふうに承知をいたしているところでございます。
■西村(智)分科員
では、国交省に伺いますけれども、どのように確認するすべがあるんでしょうか。確認するすべの有無、内容、こういったものについて国交省から答弁をいただきたいと思います。
■石井国務大臣
例えば、リフォームを実施した事業者の団体を通じたアンケート調査などによりまして、本税制を利用された方がどの程度同居を実現されたのか、本税制が同居を行うきっかけとなったのか等について検証してまいりたいと考えております。
■西村(智)分科員
それは、アンケートを通じてということですから、一般論としての話に終わってしまうと思うんですね。実際にそのリフォーム税制あるいはリフォーム補助金の対象になった家が三世代同居をしているかどうかというのはどうやって確認するんですか。
■石井国務大臣
先ほど申し上げましたとおり、この税制等の効果について、アンケート調査などにより検証してまいりたいと考えております。
■西村(智)分科員
いや、お答えになっていないと思うんですけれども。
今、財務省も国交省において確認されると。国交省もそれについては否定されないわけなんです。それで、どういう形で確認するんですか。具体的にどういうふうに調査をやって、その該当する家が三世代同居になっているのかどうか。
■石井国務大臣
この三世代同居に対応した住宅リフォームに係る税額控除につきましては、三世代同居など複数世帯が同居しやすい住宅ストックの形成を促す住宅政策の観点から、いわゆる二世帯住宅仕様とするに当たり割高になる工事費に対する支援を行うというものでございます。
具体的には、複数世帯が同居する場合に一般的に行われる工事の内容として、キッチン、浴室、トイレまたは玄関のいずれかを増設し、その結果、これらのうち二つ以上が複数となる工事を要件としております。
同居世帯の構成につきましては、親と本人夫婦と子供という典型的な三世代同居の場合のほか、例えば出産を予定している夫婦の場合、この場合はまだ予定していますので、予定の段階では二世代ということになりますが、いずれ三世代になるということになりますし、また、おじ、おばなど他の親族と同居する場合等も含めて、世代間で子育てを支え合うあり方としてはさまざまなケースが考えられます。
また、家族の構成や間柄、出産の予定や意思などはプライバシーにかかわることから、慎重に取り扱うべきものだと考えたところでございます。
このため、家族の構成や間柄などについては一律に要件とせず、子育てしやすい環境づくりという観点から、三世代同居など複数世帯の同居に必要となる工事に着目して支援を行うこととしているところでございます。
■西村(智)分科員
答弁、今変わったと思うんですね。前段では、アンケートを通してということで、結局、三世代同居をしているかどうかということは確認したいという意思を持った上で答弁をされながら、今度は、それは目的とはしていないんですと。確認はしないということの意思を前提に、こういった政策目的でやるんだという、事業の内容について説明はされたと思うんですけれども、結局、結論は何かというと、確認をするつもりもないし、確認する方法はないんですよ。できないんですよ、これは。
財務大臣は、実はおととい、いろいろやらせていただいて、結果を見て、詰めろという話が出てくるかなというふうにも答弁されていたんです。これは結局、始まる前から、この三世代同居対応工事については詰まっていないんだ、中身はよく詰まっていないけれども、とにかくスタートするんだということを認める答弁でもあったというふうに思うんですよ。
こういうことで本当に政策意図が実現されるというふうに政務官、思いますか。
■中西大臣政務官
お答え申し上げます。
本特例制度につきましては、複数世帯が同居しやすい住宅ストックの形成を通じて世代間の助け合いによる子育てを支援し、子育てをしやすい環境づくりにつながることを期待しているということは、これまでも申し上げてきたとおりでございます。
また、2月23日の財務金融委員会で財務大臣から申し上げさせていただきましたのは、ほかの措置と同様、当初意図した政策目的が実現されているかどうかについて不断に検証をし、期限が到来した際に必要に応じて見直しを行っていくというふうな趣旨で申し上げさせていただいたというふうに承知をしております。
■西村(智)分科員
今、国土交通大臣は、検証する方法については何も明らかにしなかったんですよ。三世代が本当に同居できていたのかどうかということについて検証するすべは、国土交通省から何も明らかにされませんでした。だから、これは本当に政策目的が達成されたのかどうかというのは検証しようがないんです。検証しようがないのに、財務省として不断の見直しを図っていくということは、これは非常にいいかげんな政策だと私は思いますよ。
それで、既に財務大臣みずからも、今後これは見直していくかもしれませんというようには言っているんですけれども、これは、始まる前から言うのはなんですけれども、ぜひ見直してほしいと思うんです。
三世代同居について、実は昨日、予算委員会の中央公聴会で公明党推薦の公述人の方が、これは希望出生率1.8に向けた効果が疑わしいというふうに発言をしておられました。資料としてつけております。二枚目です。ここについて、ここで線を引っ張ってあるところですけれども、私はちょっとクエスチョンマークがともりますしというふうにもおっしゃっておられるわけです。
それから、私、実は、この点について質問主意書も提出していたんですけれども、三世代同居をすると希望出生率1.8に近づく根拠は何ですか、本当に三世代同居で希望出生率に近づくんですかということを質問したら、バックデータがこれですといって出てきたのが資料の3枚目なんですね。
これをごらんください。確かに厚生労働白書では、親との同近居別で同居の方の出生率、完結出生児数というふうな言い方をしていますけれども、これでいうと、同居、近居、別居、確かに同居の方の数字が一番高くはなっているんです。だけれども、これはちゃんと細分化して見ないといけませんね。
次のページをごらんください。資料四です。
上の段の方は、一億総活躍社会に関する意見交換会で加藤教授が出されたものです。ちょっと見にくくなっていますけれども、これは時代も古いです。ですが、見ていただきたいのは、妻方の同居、妻方の親と同居しているという、列でいうと上から3列目、下からいっても3列目になりますけれども、第一子の出生力、ここは出生力という言い方になっていますが、第一子の出生力から、妻方の親と同居していると、第二子、第三子とだんだん出生力は落ちていっていますよね。夫方の親と同居していると確かにちょっと上がってはいます。だけれども、妻方の親と同居していると下がっていっちゃっているんですよ。
その下を見てください。
これは、この加藤教授のデータが少し古いものなので、何か新しいものはないかと思って探しました。そうしたら、厚生労働省が出してきたペーパーと同じものから、妻の母親、妻の父親、夫の母親、夫の父親との同居別の平均出生子供数というものが出ていまして、見ると明らかなんですけれども、確かに夫の親と同居していると、一番高いのは同居の場合の出生数なんです。ところが、妻の親と同居していると出生数というのは下がっていますよね。
夫方の親と同居するのか、妻の親と同居するのか、これは選べません。どちらと同居するのかによっても違いがありますよねということは、昨日、白石公述人もそういうふうにおっしゃっていました。
本当にこれで効果が出るというふうに思いますか。これは国土交通省と、それから税制要望をしていた内閣府にも伺いたいと思います。
■石井国務大臣
今お示しいただいた資料を拝見いたしましても、表の七の十、一番右側の平均出生子供数を見ますと、やはり妻の母親、父親と同居の場合より近居の方が平均出生子供数は多いようですが、別居している場合よりは同居の方が出生率は多くなっているということはこの表でも明らかではないかなというふうに思っております。
いずれにいたしましても、こうしたことを踏まえまして、三世代同居など複数世帯が同居しやすい住宅ストックの形成を促すという住宅政策の観点から、二世帯住宅仕様とするに当たり割高になる工事費に対する支援として、今回住宅リフォームに係る税額控除の制度を創設しようとするものでございます。
もとより、希望出生率にこれだけでつながるということではないと思いますけれども、さまざまな施策を講じる、その支援策の一環として、この施策も有効であるというふうに考えております。
■西村(智)分科員
済みません、時間ですので終わりますが、ネットでもこのことは大変な話題になっていまして、もう絶対こんなの無理、安倍政権何考えているんだという書き込みが非常に多いものもあるんですよ。
けさ、私たちは雇用保険法の改正でヒアリングをしました。日本ケアラー連盟、それから認知症の人と家族の会、いずれにも私、この三世代同居について伺いましたら、支え合いの社会を構想するのはいいが、こんな特定の形にしようと思っているのは間違っている、同居家族に任せるというのはこそくな感じがすると。今は、子供は小さいです、高齢出産も多いですから。育児と同時に介護がやってくるから、そんな、同居家族でできるという甘いものじゃないということを訴えておられました。
これは、今から見直すという申し送りをぜひしてもらいたいと思います。
終わります。