■森山(浩)委員
政府開発援助、ODA、各国で大変感謝されている活動でもありますけれども、あるところまでは援助、貧しいとき、またスタートアップのとき、そしてここからはビジネス、豊かになってきた、あるいはもっと高度なものがほしいというようなときに、ビジネスというような形での切り分け、あるいはビジネスの案件に援助で後押しをする、水道管を引くのはビジネスでやるんだけれども、そこに、例えば教育施設が欲しいんだ、セットでお願いをされたときなどは、では、援助の方も一緒に協力してやりましょうというようなことも含めて、さまざまなケースが考えられます。
そこで、JICAでは、協力準備調査、PPPという事業の募集などをされていますけれども、援助とビジネスの役割分担、また協力関係について、きょうは、わざわざ済みません、外務省から西村政務官においでいただいていますので、お伺いをしたいと思います。
■西村大臣政務官
おっしゃるとおり、水のビジネスは非常に重要だと私どもも考えております。これがまず大前提でございます。
率直に申し上げますと、援助とビジネスは、特にこの水分野に関して申し上げれば、なかなか範囲の切り分けというのができないものではないか、またあえてする必要があるものなのかどうかという思いがいたします。
国連ミレニアム開発目標というのがありまして、2015年までに世界中で安全な水や保健施設にアクセスできる人をふやすというものがありますけれども、そういった途上国の開発では当然ODAということは必要だと思っておりますけれども、それのみならず、民間資金の果たす役割が非常に重要だと考えております。
ODAによって日本企業の活動を側面支援いたしまして、途上国の開発効果を高めて成長を促進することは重要でありますし、今、外務省の中でこのODAのあり方に関する検討を行ってきておりまして、民間企業との連携強化を模索している、検討しているところでございます。
そういった中で、委員が御指摘くださったPPPインフラ事業でありますけれども、国際的にもこのPPPのインフラ事業が拡大する傾向にあります。
我が国でもこれに今着手をしておりまして、既存のJICA協力準備調査制度を活用するということで、年2回公募を行いまして、より多くの民間企業の皆さんから積極的な提案を今お待ちしていたところでありますけれども、初回の公示を3月31日に行いまして、4月14日で関心表明の締め切りを行いましたところ、73社より78の関心表明があったところでございます。今後これを検討してまいりたいというふうに、そして、JICAが第三者委員会なども活用して選定をしてまいることになっておりますので、是非こういった動きを私たちとしても加速をしていきたいと考えております。