■荒井広幸委員
外務省として、姉妹都市の活用、こういったことに積極的に取り組むべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
■西村外務大臣政務官
外務省といたしましては、地方自治体は外交を推進していく上での重要なパートナーであるという認識でありまして、オールジャパンでの総合的外交力の推進を、これを強化していくために地方との新たな連携を行っているところであります。そういった分脈で、平成18年より地方連携推進室というものも設置しております。
こうした観点から、国内の地方自治体が率先して実施している環境問題への取組、これを始めとする施策を海外の友好都市、姉妹都市などに伝えていくことは大変有意義なことであると考えております。
■荒井委員
環境大臣もおっしゃっていますから、どうぞ広めていただきたい。国内も国外もお互いがどうつながっていくか分かりません、広めていただくようにお願いをしたいと思います。
同時に、その広げるという意味においてもなんですが、深めるという意味においてもなんですが、国連大学が日本にはあるんです。本部が唯一あるのは国連大学でございます。国連大学というのは、まず外務省にお尋ねしますが、国連大学というのは一体何をやるのでしょうか。基本的にお尋ねします。
■西村外務大臣政務官
委員御承知のように、既に御存じのように、国連大学は日本に本部を置く唯一の国連機関でありまして、国連システム全体のシンクタンク機能を有する国際機関でございます。
国連大学では、緊急かつ地球規模の問題解決に寄与する目的で、サステナビリティーの様々な側面をテーマにした三つの事柄を行っておりまして、一つには研究、一つには能力育成、そして知識普及であります。中でも、環境と持続可能な開発そして平和、これは国連大学が取り組んでいる重要なテーマであるということでございます。
■荒井委員
環境と平和、かなりの部分、特化しているわけです。ですから、国連大学の方々も大いに絡んでいただくというんでしょうか、大学院大学であったり、国連職員をつくっていく養成機関としてもこれからどんどんこれは進んでいっていただきたいと思うんですが、環境の分野で国連大学の活用というものをどのように環境省は考えますか。
■大谷信盛環境大臣政務官
外務省同様に、国連大学を大いに活用していかなければいけない、持続可能な社会づくりや豊富な知見ネットワークを有していることから、もっともっとやりようによったら活用できる、日本に唯一本部を置く国連の機関であるというふうに考えております。
さっき荒井先生がおっしゃったことで言うならば、まさに環境立国として日本のソフトパワーを高めていくことにもこの都市間同士のパイプというのは有効に使えます。そこに上手に国際機関というのもネットワークを張り巡らせていくことでいろんなチャンネルから交流ができていって取組が向こうに伝わるんだろうというふうに思いますので、是非とも工夫していかなければいけないと考えております。
■荒井委員
全く同感で、あの場で南相馬とそういう関心がある人たちが会ったっていいんですよ。そこに研究員がいていいんですよ。そういう私はイメージを持っているんです。その方々が世界に展開していくわけですね、国連関連の方が。その方が、また日本という国をもう一面の正しいものを紹介し、また種をまいていただけるんじゃないかと、このように思うんです。是非お願いしたいと思います。
そうしますと、そういうものは今までのでかいODAでは無理です。もう小回りの利く、本当に、何といいますか、微に入り細に入り、もうコミュニティーに入っていく、こういうことですから、そういう意味では草の根ODAを、かなりこうした市町村の地域の取組を姉妹都市などで使う場合、いろいろ応用して使えるんじゃないかと思いますが、外務省、ODAではそのような使い方は可能ですか。
■西村外務大臣政務官
ありがとうございます。
我が国は、ODAのみならず様々な外交政策の中で、重点分野といたしまして途上国の環境対策を積極的に支援してきております。日本の優れた環境対策が開発途上国で活用されて、途上国の環境対策が向上することは大変有意義だと、有益だと考えております。
そこで、ODAでありますけれども、開発途上国の地方自治体、これは開発途上国の地方自治体等から具体的な要請がありますれば、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を検討していきたいと考えております。