■石井みどり委員
先般の中国製の冷凍ギョーザ中毒事件、この容疑者の拘束を受けて、日中の両政府は、食の安全をめぐる新たな協力の枠組みである日中食品安全イニシアティブ、これについて交渉中であるというふうに伺っていますが、このイニシアティブは、問題が生じたときには、製造元のほか流通経路などの情報を速やかに相手国に提供することを義務付けるということだと思いますが、食の安全以外の分野においても、骨子としては、添加物や器具、容器包装、そして乳幼児のおもちゃなどが対象になっています。乳幼児のおもちゃはアメリカでも随分問題になりましたですね。こういうものもイニシアティブの骨子の中に入っているわけですので、私は、やはり同様にこの中にイグサも取り込んでいくべきではないか、そして交渉を行うべきではないかというふうに思っています。
消費者庁の関連三法案の本委員会における附帯決議にもあるように、消費者安全を確保するための国際連携の強化は非常に重要であるというふうに認識しています。附帯決議の趣旨も踏まえ、今後の中国政府との連携強化に関して、大臣そして外務省のお考えをお聞かせください。
■福島みずほ消費者問題担当国務大臣
石井委員がおっしゃいました附帯決議もしっかりありますし、それから先般閣議決定された消費者基本計画において、地域間・二国間における消費者問題について、日中韓の政策対話の実施等を通じ、国際的な連携の強化を図るというふうにしたところであり、消費者安全を確保するために食品だけではなく国際連携の強化にしっかりと取り組んでまいります。
そして、石井委員はもう一つ重要な、どうやって日本の優秀な、優良な製品を守るかという視点からの御質問でもあったというふうにも思っております。
これは、加工食品における原材料の原産地表示の義務付けの拡大は消費者基本計画にしっかり盛り込んでおります。このイグサの点は、日本産のイグサで作った畳であるという表示はこれはもちろんできるわけで、そういうことを大いに宣伝をして、どう私たちがサポートできるかしっかり考えていきたいとも思っております。
これは、例えば法律ではなくても、つい最近取り組んだところでは、沖縄の黒糖に関して要望を受けまして、サトウキビだけで作った純粋のものは黒糖、それから少し何か加工していると加工黒糖、全く黒糖が入っていなければ加工糖か再製糖というふうに表示をするという一応の取決めをやりました。沖縄の方たちは非常に喜んでいただいて、まがいものというか、黒糖でないものが黒糖として観光客に売られるということがこれで大分防止できる、沖縄のいい黒糖がこれでブランドというか、はっきり表示で分かるのでよかったというふうに言っていただきました。
ですから、法律改正まで行かなくても、消費者庁が例えばこういうふうに表示をしてくれというガイドライン、あるいは沖縄県と話すことで日本のいいものがきちっと評価されて消費者に売られていくというか、日本のいいものを買いたいと思う消費者にきちっとこたえられるように表示の点についてはあらゆる面で努力をしてまいります。
■西村智奈美外務大臣
委員御指摘くださった日中食品安全推進イニシアチブでありますけれども、この中身について、今最終的に早期の署名に向けて調整を行っているところでございます。ですので、どういった中身かということについては今詳細ここでは申し上げることはできないんですけれども、既にアメリカ及びEUが中国と結んでいる協力枠組みがありますけれども、それと比較しても遜色のないものになる、それ以上の内容となるのではないかというふうに考えております。
こういった状況の中で、委員が御指摘、問題提起くださった点でありますけれども、私からお答えをできるのは、関係省庁とその必要性については協議をしてまいりたいということでございます。外務省としては、決してこの点、後ろ向きということではなく、関係省庁と協議をしていきたいということを答弁させていただきたいと思います。
して適切に対応していきたいと、そんなふうに思っております。