■西村智奈美委員
民主党の西村智奈美でございます。
国会の中で、決算行政監視委員会、初めて質問させていただくことになりましたけれども、この間の決算報告をずっとお伺いしてまいりまして、まさに天文学的な数字の羅列に、私がこれまでよってきた日常感覚はまさに非常に大きく揺れ動いております。
国と地方を合わせて長期債務残高が七百兆円を超えるということになりますと、一体この国はどうなるのかなと改めて感じるわけでございますけれども、きょうは外務副大臣等にもお越しをいただきまして、ODAに関して総論的なところで少し議論させていただきたい、こういうふうに考えております。
「会計検査のあらまし」、こちらの方を拝見いたしました。会計検査院の方で、毎年度ODAの援助対象国について、大体七カ国から十三カ国ということだそうでございますけれども、年によって七十件から百十五件程度のプロジェクトを対象に会計検査を行っているということだそうでございますけれども、このうち、毎年度、毎年度、効果が十分に発現していないというようなケースが四、五件ほどあるということでございます。
そこで、まず最初に会計検査院の方にお伺いをしたいのですけれども、平成十四年度検査の概要はいかようでしたでしょうか。どのように行って、そしてどういう結果が出ているのか。そしてまた、過去の決算検査報告において掲記した事業について、再度現地での調査を行ったということでございますけれども、状況の改善は見られたのかどうか、そこから伺いたいと思います。
■森下伸昭会計検査院長
御説明申し上げます。
ODA事業は、我が国の多額の予算を投じて実施されているものでございまして、ODAの効率的、効果的な実施を図ることが大変重要でございます。また、ODAの問題について国民の関心も非常に高いということがございます。それらのことから、会計検査院では、重点的に検査の対象として取り上げているところでございます。
ODAの検査に当たりましては、外務省、国際協力銀行、独立行政法人国際協力機構などの検査を実施いたしますとともに、被援助国に職員を派遣いたしまして、ODA事業の現地調査を実施しております。その結果として、毎年度、決算検査報告に、援助の効果が十分発現していないといった事態を掲記しているところであります。
十四年度決算検査報告において特定検査対象に関する検査状況として取り上げました政府開発援助についての概要を御説明申し上げます。
十二カ国、百十四の事業に対する現地調査を含む検査を実施いたしました。その結果、無償資金協力において供与された機材が適切かつ効果的に維持及び使用されていなかったり、プロジェクト方式技術協力において継続して行われるべき研究活動が行われていなかったり、草の根無償資金協力において、購入された機材が目的に沿って有効に使用されていなかったり、事業が未実施であったりなどして援助の効果が十分発現していないと認められるものがございました。また、債務救済無償資金協力において供与された資金等の一部が相当期間使用されないままになっているという事態も見受けられたところでございます。
これらにつきましては、我が国の援助実施機関においては、需要予測を十分に行うこと、機材、資金の使用状況、事業実施の確認等について一層留意するということとともに、相手国に対し適時適切な助言を行う必要があるということを所見として述べております。
さらに、過去の決算検査報告において、援助の効果が発現していない事態として掲記した事業につきましても、昨年、再度現地調査を実施いたしました。その結果、状況が改善して当初の計画を達成したものがあったり、それから、当初の計画は達成しておりませんが状況が改善しているといったものが見受けられた一方で、状況が改善していないと認められるものも見受けられたところでございます。
これにつきましては、援助事業終了後も中長期的な援助効果の発現状況を確認したり、長期間その状況が改善されなかった事業については重点的にその原因を究明したりして、そういったフォローをする必要があることを所見として述べているところでございます。
■西村(智)委員
特記すべき事項としてまた指摘をされたということでもあり、過去に掲記をされた案件についても、改善されたものも見られる一方で、依然として状況は変わっていない、状況の改善が見られないということでありました。
外務省の方、副大臣にお答えをいただければよろしいかと思いますけれども、会計検査院からの今のような指摘でございますが、こういった事実、状況の改善が見られなかったり、あるいは案件で十分に効果が発現していなかったという状況が存在しているということを、会計検査院の現地検査の前に把握していらっしゃいましたか。
■逢沢一郎外務副大臣
ただいま会計検査院の方から、十四年度の決算について、経済協力案件についての概要といいますか、そういうことで報告がございました。
相手国の事情などによるところもございますけれども、必ずしも援助の効果が十分発現していない案件について指摘を受けたということは、いずれにいたしましても、経協、ODAを所管する外務省として大変残念なことであるというふうに受けとめております。当然のことでありますけれども、そういった会計検査院からの指摘、意見をしっかり真摯に受けとめる、そして状況を改善する、そのことに全力で当たっているところでございます。
多くの案件について御指摘をいただいておりますので、後ほど局長の方から、場合によっては個別具体的な、正確なことがお答えできるかと思うわけでございますが、会計検査院から指摘を受けるまでもなく、実施をいたしましたODAの案件が、必ずしも、外務省、日本政府が期待をしたとおりの効果を上げていない、そのことに気づく場合もございますし、ほとんどがそういうことであろうかと承知をいたしておりますが、場合、状況によりましては、会計検査院の指摘を待って改善に着手するということも若干含まれようかと思うわけでございますけれども、いずれにいたしましても、国民の貴重な税金を原資にしてのこの経済協力の案件でございます。相手国と適切にやりとりをしながら、必要に応じた適切なフォローアップをきっちりやっていって、ODAに対する国民の信頼度をより高めることに引き続き努力してまいりたいと存じます。
■西村(智)委員
検査院の検査の前に把握ができていなかったかどうかというのは、やはり私は大事な問題であろうというふうに思っております。
今、副大臣は、場合によってはそういうこともあるかもしれないし、そういうこともまたあってはならないとおっしゃったというふうに理解をしておりますけれども、これを一つ一つやっていきますと時間が幾らあっても足りませんので、先に進むことにいたしますけれども、それでは、会計検査報告についてどういう対応をとっていらっしゃるか、とりわけ無償資金協力の部分についてお答えをいただければありがたいと思っております。
■逢沢副大臣
検査により幾つかのことが指摘をされる、それを受けての活動、またチェック、あるいは、先ほど申し上げましたように、外務省独自のフォローアップにより、これが必ずしも十二分に、当初期待していたほどの成果といいますか、効果が上がっていない幾つかのケースが出現をいたしているわけでございますけれども、いずれにいたしましても、援助を供与した相手国に、一義的にはその援助事業を正確に実施する義務といいますか、責務といいますか、そういったものがあるわけでございます。
途上国固有のさまざまな、必ずしも行政機関が約束どおり十分機能を発揮しない、あるいはまた、首都におきましてはまだしも、地方に行けばさらにそういった体制が不十分である等々、さまざまな背景、理由があるようでございますけれども、そういった状況をしっかり把握しながら適切な対応をとらせていただいておりますし、また、適切な対応がとれるような体制づくりということについても努力を重ねさせていただいているところでございます。
■古田肇政府参考人(外務省経済協力局長)
若干、ただいまの副大臣の御答弁に、具体的な案件に即して補足をさせていただきたいと存じます。
無償資金協力ということでお尋ねでございましたが、今回の会計検査院の決算報告の中で、一つ、無償プロジェクトとして、インドのオスマニア総合病院の事業が指摘されておるわけでございますが、これにつきましては、既に、今回の指摘を待つまでもなく、具体的にこの案件が十分動いていない、機材がきちんと稼働していないということを把握いたしまして、今、副大臣からお話ございましたように、相手国の自助努力を促しながら、なおかつ、私どもの方で機材の修理でありますとか維持管理について側面援助できることはやっていこうということで、フォローアップ調査あるいはフォローアップ事業ということで、スペアパーツの供給、あるいは補修、管理の指導ということで、不可欠なものについては手を施しておるということで、先方からは感謝をされるとともに、改めて、維持管理、運営についての意識の高揚ということで話をしておるところでございます。
それから、先ほど御指摘ありました、かつて検査院から指摘のあった事項について、これについて手を施しておらなかったのではないか、こういう御指摘がございましたが、今回、検査院の方から、過去、二十一件選んで、その後の進捗状況の御報告があったわけでございますが、この中身を見ますと、私どもとしては、御指摘をいただいた件の中で、フォローアップを通じて何らかの改善を望めるものについては、先方と協議をしながらその努力を促しているところでございますし、また、先ほどのインドの例のように、フォローアップ事業という格好でさらなる支援をしていくということもやっておるわけでございますが、二十一件中、状況が改善し当初の目的を達成したものが二件ございました。それから、当初の目的は完全には達成しておりませんが、状況が改善しつつあるということで御指摘いただいたものが十一件ございました。
残り八件が状況が必ずしも改善していないということでございますが、そのうちの二件につきましては、私ども、その後の先方とのやりとりの中で、遅延していたものが再び動き出す、あるいは相当進んでいきつつあるということで、二件についてはかなりの改善を今や期待できるようになったということでございます。
最後に残る二十一件中六件が、過大な需要予測でありますとか、あるいは採算に合わないということで、完全に工場を閉鎖してしまったとか、あるいは火災で当該物件が焼失してしまったとかいったようなことで、改善が見込まれないものがある、こういう実情でございます。
私どもとしては、この六件については大変遺憾に思っておりまして、今後の無償資金協力あるいは草の根無償資金供与について、こういった過去の実績の反省に立って十分注意深くやっていきたいというふうに思っておるところでございます。
■西村(智)委員
答弁が非常に御丁寧で、長くいただけるものですから、時間がもう残り半分になってしまいました。
一義的には相手国がきちんと使っていただくことだというふうに御答弁をいただきましたけれども、これはやはり日本の国からの政府開発援助として日本の税その他のお金として出ていくわけでございますから、きちんとそれは効果が出るように使われなければいけない、そういう種類のお金だというふうに思っています。
やってみたら失敗した、最初の契約内容、FSが不十分だったからこういうことになった、そういうことでは済まないわけでございまして、ぜひとも、今ほど指摘されたような、みずからおっしゃっていただいたようなケースが二度と生じないようなモニタリングや、あるいはそれぞれの段階での調査を行っていただきたいと思うものです。
会計検査院の現地検査だけではございませんで、実は、このODAについては、平成十四年度からの総務省の行政評価局の方でも政策評価を行っている。これは、一般的には、必要性と有効性と効率性、この観点からそれぞれの政策評価を行うということなんですけれども、特にODAに関しては、効果の持続性というところが特有であるという観点からも調査が行われて、ことしの四月、今月でしたけれども、評価の結果及び意見というものが通知されておりますね。
ここで、大まかに言って意見が二つ述べられていたというふうに思いますけれども、これにどう取り組んでいかれますか。
■逢沢副大臣
委員御指摘のように、総務省による総合性適格評価としての経済協力に関する政策評価書が出されているわけでございます。
その評価書におきましては、各援助形態間あるいは各府省間との連携、またNGOの役割、大変重要なものでございます、NGO等の民間援助団体との連携、あるいは現地機関及び実施機関の機能、役割の強化等に積極的に取り組むことが重要というふうに指摘がされているわけでございます。
この評価、意見についても、当然のことでございますけれども、外務省としてもしっかり受けとめさせていただき、それぞれの指摘を踏まえ、より一層ODAの有効な実施に努めているところでございます。必要ならば、局長の方から、具体的に、その評価、意見を受けてどのような行動あるいはまた対応がなされたかということについては答弁をいたさせたいというふうに存じます。
■西村(智)委員
日本のODA、平成十四年度の段階で、無償資金協力が二千二百二十八億、円借款が六千八百七十八億、技術協力が五百十五億、これは合計しますと一兆円近くに上る数字だというふうに思います。一九九五年のODAのピーク時から比べると、恐らく三分の二程度に減っているんだろうというふうには思いますけれども、依然として大きい額であることには間違いがない。
日本にとって大きなお金であるのと同時に、被援助国にとっても、これはやはり大きなことだろうと思うんです。案件によっては、これで母子保健医療などが改善されて命が救われるというようなケースもあったと思いますし、また、案件によりましては、ダムサイトの建築などで村ごとに移転する必要が生じたようなこともあったと思うんですね。
こういうふうに、このODAについては、影響はこれはもう本当に多様で大きいということでございますので、ぜひとも、国際社会の中で日本のODAがどのような評価を得ているのか、それから、国際社会のそれぞれの地域での生活環境がどう変わるのかということには関心を払い続けていただきたいと思っております。
ところで、日本のODA予算がこうやって減らされている中で、国際社会の方からは、減らしてくれるな、そういう要求の声も出ているやに聞いております。OECDの開発援助委員会の方からもそういう声が上がっているというふうに聞いておりますけれども、谷垣財務大臣、先週ですか、世銀とIMFの合同開発委員会に出席されてこられたというふうに伺っております。そこで演説をされて、これからは、これらの開発援助というようなものは量よりも質重視だというような趣旨の御発言をされたと。報道資料でございますので、それ以上のことはこれからお伺いをしたいと思うのですけれども、そのようにおっしゃった御趣旨を、真意といいますか、意味をお聞かせいただきたいと思います。
そして、さらに、同じ報道の中で、乳幼児の死亡率低減のためには、診療所の数だけではなくて、診療所へのアクセス道路の改善が大切かもしれないというふうに述べたということでございますけれども、それは本当でしょうか。
■谷垣禎一財務大臣
私も海外へ参りますと、今委員が御指摘になりましたように、特に発展途上国から、DAC主要国のODA実績というような議論がいろいろありまして、もっとふやしてほしい、こういうようなお声もよく聞いておりますが、先日、四月の二十五日、世銀、IMFの合同開発委員会で、今新聞報道を引かれたようなこと、私、申しました。ミレニアム開発目標というのがございますけれども、これは国際社会が一体となって取り組むべき課題だけれども、これを達成していくためには、資金量をふやすことよりも、援助の現場でベストプラクティスを積み上げていくことが大事だということ、それで援助の質を高めていくことが大事だと申しました。
真意は何かとお尋ねになりましたけれども、真意はもうまさにそういうことでございまして、そのとき申し上げたことは三つで、一つは、それぞれの途上国でそれぞれの実情に合ったまずきちっとした戦略文書、PRSPみたいなものをつくるべきである。それから第二に、援助が効果を上げるためには、みずからの制度、政策環境の中で何が問題かということをやはりよく検討してもらって、それを解消していくような取り組みが必要じゃないか。それから三番目に、援助の協調、ドナーもたくさんおりますけれども、そういう援助の協調も必要じゃないかということを申し上げまして、そして、開発効果を高めるかぎは成果を重視した運営にあって、これは非常に多くのセクターが一つの目標を達成するのでも絡むわけですので、その例として、識字率の向上ということをとれば、例えば農村の電化率の向上というものも必要かもしれないし、あるいは、乳幼児死亡率を減少させていくためには、診療所をつくるだけではなくて、それに対するアクセスもどう考えていくかというような多面的な取り組みが必要ではないかということを申し上げました。
■西村(智)委員
乳幼児の死亡率の低減のためには、あるいは識字率の上昇のためにはということで、多面的な課題の中の一として言われたということでしょうか。アクセス道路の改善が必要かもしれない、あるいは電化施設の整備が必要かもしれないということですね。
でも、私、これを拝見したときに、原因ですとか背景が特定できないまま、結局、その地域で乳幼児の死亡率がなぜ高いかということについては、これは調査をしてみないとわからないわけでございますから、あるいは、例えば識字率が低いという地域があったときに、なぜそこで低いかというのは調査をしてみなければわからないわけですから、わからないときにこうおっしゃる大臣は非常に勇気がおありだなというふうに思ったわけでございます。私はとてもそんなことは申し上げられないというふうに思うんですね。
それで、大臣に、引き続きまして、先ほどの合同開発委員会で演説をされてきたその大臣に、今後のODA予算のあり方について、ほんの短くで結構でございますけれども、お考えを、方針を明らかにしていただきたい。
■谷垣大臣
今、西村委員から、勇気あると、多分お褒めいただいたんじゃないだろうと思いますが、言っていただきました。
私は、やはり多面的に考えなければいけないということを申し上げたかったわけでありまして、先ほど申しましたように、戦略文書みたいなものをきちっとつくって、どこに阻害要因があるかというのは各国によって個別でございますから、そういったことをやはり理解した運営が必要じゃないかということを申し上げたかったつもりでございますが、ちょっと委員には十分受けとめていただけなかったのかもしれません。
今後のODA予算につきましては、御承知のように、新しいODA大綱というものができましたので、それを踏まえて、きちっとやはり有効に使っていただけるようなものを予算としてつくっていかなければいけない、こう考えております。
■西村(智)委員
はっきり私申し上げたいのは、識字率と電化施設の整備率というのはそれほど関係がないのではないかというふうに思います。また、乳幼児の死亡率低減のためには、道路よりももっと優先的に取り組むべき課題があるのではないか、あるかもしれないというふうに申し上げておきたいと思います。
■谷垣大臣
それはおっしゃるとおりだと思います。
私は、これは財務大臣としての経験から申し上げるわけではございませんで、私も、国会議員になりましていろいろな活動を見てまいりましたけれども、例えば、今申しました乳幼児死亡率の低減のためには、ユニセフは、経口補水薬をどうするかとか、あるいはいろいろな予防接種の普及に取り組んでまいりまして、随分成果を上げたと思います。ポリオ撲滅みたいなものも大きな成果がございまして、私も、この今挙げたこと一つだけで足ると言っているわけではございません。
かつて、モザンビークで私も診療所を見に行きまして、すぐそばだから歩いて行ってくれと言われまして、二時間、四十度の炎天下の中を歩いて、丸木橋を渡ったりしたこともございますが、そういう中で、やはりこういう診療所に対するアクセスのようなものがいざというとき必要だなと思いましたことをこういう形で申し上げたわけでございまして、幅広く見ていけというお気持ちは、私もそのとおりだと思います。
■西村(智)委員
ODAの予算が減ってまいっております。ただ、さまざまな、ODA大綱などを見させていただきますと、日本の外交政策の一として、ODAは非常に重要である、その位置づけは新ODA大綱の中でも変わっていないというふうに思うんですね。ただ、額がこれは減ってきている中でございますから、まさに大臣が先ほどおっしゃった量より質ということで申しますと、非常に有効に使わなければいけない、こういうふうに考えております。
ただ、有効に使うというときに、今現在の体制で果たしてどうなのかということでございます。これは、スタートしたときから指摘をされてきておりますけれども、もうとにかくODAに係る省庁、府省が、今は十三でしょうか、非常にそこから生まれてくる非効率があるのではないかというような指摘が各所でなされているわけでございますけれども、その分散から生まれる非効率、これをどういうふうに解消していくのか。
ODA大綱の中では、外務省が中心となって連携を強化するというふうに書かれております。連携というのは、今いろいろなところで言われておりますけれども、言葉で言うほど簡単には達成できないものだというふうに思うんですね。どうやってこれを解消していくつもりなのか、お伺いします。
■逢沢副大臣
非常に厳しい財政事情の中で、ODA予算を効果的に、効率的に使っていかなくてはならない、当然のことというふうに思います。
そこで、先ほど委員御指摘の、総務省による総合性適格評価の中に、重要なこととして、いわゆる各府省庁間がよく連携をとるようにということが指摘をされているわけでございます。
総務省から指摘を受けるまでもないことでございますけれども、省庁間の連携、調整としては、ODA大綱の改定、国別援助計画といったODAの重要な課題については、局長、課長レベルの府省庁間会議で意見交換、調整を十二分に行う、そこで練る、そして、最終的には、総理大臣のもとで開催される対外経済協力関係閣僚会議で審議、決定をする、そういうものをきちんと位置づけているわけであります。その他、資金協力会議あるいは技協についての連絡会議、ODA評価連絡会議等を開催し、まさに政府間の横の連絡調整、それをしっかりとらせていただいております。
こういう努力を通じて、外交の重要なツールの一つであるODAを機動的に、的確に運用してまいりたい、そのように承知をいたしております。
■西村(智)委員
しっかりやっていただきたいと御期待を申し上げて、時間になりましたので、まだ予定していたこともたくさんございましたが、次回に回したいと思います。
ありがとうございました。