予算案の審議が始まり、来週は集中審議が行われます。今年の予算委員会では、初めて「省庁別審査」というのが行われており、予算案について省庁別に質疑が行われています。立憲民主党からは無駄の見直しを中心に質疑し、115兆円の新年度予算案に対して3.8兆円の歳出削減、その財源を活用して税負担・教育費負担を減らし、介護・障害福祉・幼稚園保育園の従事者の収入アップや社会保険料の支援金などで働く人等を支援する修正案を作成しました。与党とも修正協議が始まっています。何とか生活者のための修正を勝ち取りたいと思います。
大きな問題のひとつは、医療費の高額療養費制度の上限引き上げです。高額療養費制度とは、高額な医療費がかかった方々に、年齢や年収に応じて上限額を超えた場合にその超えた金額を支給するという制度です。この上限額を引き上げる方針、つまり支給額を抑制するという方針を厚労省が打ち出していました。多方面からの不安や懸念の声が高まったのは当然です。立憲民主党はがん患者団体の皆さんなどからのヒアリングも行い、当面凍結を求めています。厚労大臣は金曜日に多数回の治療を受けている方々の引き上げは凍結すると表明しましたが、当事者団体の皆さんは改善はされたとしながらも全面賛成とはおっしゃっていません。私たちは当面凍結する法案を準備しています。何とか厚労省にも考え直してもらいたいところです。
コメの価格が上がったいるということから、政府は備蓄米の放出を決定し、とりあえず今年度は15万トンを出すということになりました。コメは私たちの主食であり、日本の食料安全保障の基本中の基本といえると思います。昨年、食料農業農村基本法が改正されましたが、新年度予算案で目立つのは農業の大規模化やデジタル化などばかりです。食糧安全保障のためには、農家への直接所得補償が必要ではないかと私は考えます。