昨日、厚生労働委員会では社会福祉法等一部改正案が重要広範議案だったため、総理入りの質疑が短時間ですが行われました。私も17分の時間をいただき、野党が提出した介護・障害福祉3法案の介護人材の処遇改善とりわけ新型コロナによる介護崩壊を防ぐための手立てや、PCR等検査体制の拡充について、総理の答弁を求めることにしていましたが、黒川東京高検検事長が賭博を行っていたという報道に続いて訓告が誰の判断なのか行われ、閣議で黒川氏の辞職願が承認されたため、その点について質問しました。
この間、「余人をもって代えがたい」と異例の定年延長が閣議決定でなされ、法的根拠を後付けでするために検察庁法改正案が国家公務員法等改正案と抱き合わせで提出されましたが、「#検察庁法改正案に抗議します」という世論の声に押されたか、はたまた黒川氏が週刊誌から取材を受けたことが伝わったか、18日に総理は国家公務員法改正案の今国会での成立見送りを表明しました。少なくとも20日までは、引き続き一体の法案として成立を目指す、と記者会見などで政府は述べていたのですが、法案そのものを廃案にするという考えのようです。私たちが批判していたのは検察庁法改正案であって、国家公務員法改正案ではありません。急に社会的な状況が変わったなどと総理は言い出しましたが、だとすればやはり検察庁法改正案が黒川氏を検事総長に据えるための法案であったことが裏付けられ、唯一の立法事実だったということです。
新型コロナウイルス感染症対策が、皆様の努力により新規感染者数が減少してきていることは事実のようで、21日には関西3府県の緊急事態宣言が解除されました。残るは首都圏4都県と北海道です。検査・医療体制がどうなっているのか、解除に向けた考え方、その後の社会経済活動の在り方など、議論すべきことはたくさんあります。今なおフリーランスの方々で雑所得として申告した方々は持続化給付金が活用できません。DV被害相談が4月は3割も増加し、生活保護受給相談も増えていると聞きます。政府と国会はしっかりと応えていかなくてはなりません。こんななかで、民意と民主主義を無視した閣議決定が何度も繰り返し行われている手法と現状には恐怖すら覚えます。
これからも地道に前進していきます。