会期末が近づいてきました。日本の国益を無視した与党の暴走は留まることがありません。
今回の水道法改正案は、水道の基盤強化をめざすものとしつつ、水道事業者を自治体としたままその運営権を民間資本に売却することができる「コンセッション」という方式の導入を含んでいます。厚労省が基盤強化のための法案改正の議論をすすめていたところ、日本の水事業を民間に売って成長戦略とするという安倍政権の意向で、議論の最後になってもぐりこんできたのがこのコンセッションでした。諸外国では、2000年代から水道事業の民営化をして水質悪化(茶色い水が出るなどの事例、虫が入り込んだ事例も)や料金高騰(数倍に)など失敗事例が数多くあり、苦労して運営権を買い戻してでも再公営化するのが今の流れです。そして日本国内には総合的に水道事業をやれる企業は存在しません。名だたる世界の水メジャーとして名前があがるヴェオリア、スエズとの癒着の疑惑も指摘されています。コンセッションは、私たちの命の源である水、その水道を、外国資本に売り渡すことです。
先の通常国会で立憲民主党は国民民主党とともに改正案からコンセッション方式を削除する修正案を提出しました。これに与党は反対しました。そして参議院で継続審議となり、夏の自然災害があり、新たな癒着の疑いも出てきました。新潟県議会をはじめ13の自治体議会から「廃案にすべき」というとても強い意見書も衆議院に提出されました。当然、衆議院でもう一度議論すべきでしたが、与党はそれを拒否。委員会採決を強行したことに強く抗議します。
5日、立憲民主党は公文書記録管理院設置推進法案とLGBT差別解消法案を提出しました。他の野党とも共同提出で、LGBT差別解消法案は私が筆頭提出者となっています。いずれも早期に成立を図っていきたいと考えています。またすでに提出していた産後ケアセンター設置法案は筆頭提出者である阿部知子議員が不在のため私が委員会で趣旨説明をしました。