2回目となるジュネーブに行ってきました。前回訪問は5年半前で、日本政府を代表して国連人権理事会と軍縮会議でのスピーチを行ったほか国際赤十字総裁との対談や学生との対話など目一杯の駆け足滞在でした。今回は日本国会議員代表団の一員として4泊させてもらい、IPU(列国議会同盟)総会への参加と議論における発言、バイ会談、国際機関との意見交換、UNウィメンからのインタビューへの対応などで中身の濃い滞在とさせていただきました。
今回、私が最大の問題意識をもっていたのはシリアなどの難民問題です。IPUでも大きなテーマとなっていました。私は会議の合間にUNHCR本部を訪れ、中東・北アフリカ局で次長をつとめる日本人の下澤さんから極めてシビアな現状を伺い、日本のとるべき対応について意見交換させていただきました。またグローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア基金)本部を訪問して最新のドナー国納税者向け説明資料を受け取り、ILO本部を訪問して日本における女性と男性の労働問題とりわけILOの各条約の批准に向けた問題点について深い意見交換をさせていただきました。いずれも、今後の活動に必ず活かしていこうと考えています。
IPUは世界の約170カ国の国会が加盟する国際組織で毎回多くの国が参加し議会改革や地域コーカスなどでもさまざまな議題が話し合われますが、スピーチの人数が多くなってきて会議時間が長くなってきているという欠点があり、議長は改革をすすめようとしています。その材料とするためインタビューやアンケートも頻繁に行われていました。政府への監視をいかに行っていくか、女性議員が加わることによりどのようなメリットがあるか、与野党で議会による監視活動に差異は生じるのか、など、議会人として他国の状況から多くを学べる貴重な機会だけに、効率的な運営へと改革できるよう私も議長に協力を約束させていだきました。
現地では、かつて外務省、厚生労働省で一緒に仕事をさせてもらった方々と懐かしの再会もありました。国際機関を訪問するにあたり、多くの方々から手配とご尽力をいただきました。この場を借りて改めて御礼申し上げます。