8月6日、原子力爆弾が広島に投下されました。すさまじい熱線と衝撃によって多くの人命が一瞬にして失われ、その後も多くの方々が後遺症と差別・偏見に苦しんでおられます。私は新潟市役所前で開催された追悼式典に参加し、献花させていただきました。新潟は原爆投下の候補地の一つであり、当時、知事の決断により一時は原爆疎開が行われています。私は広島も長崎もこの時期に何度か訪ねさせていただきましたが、暑いなか青い空を突き破って炸裂して甚大な被害をもたらした核兵器の恐ろしさを胸に刻み、今後も被害者援護や核兵器廃絶のため活動していきたいと決意しています。
広島での式典で安倍総理のあいさつに、非核三原則への言及はありませんでした。安保法制を議論している参議院特別委員会では、核兵器の輸送は可能になる、との政府見解が示されています。総理のスピーチ原稿は、一官僚が思いつきで作るのではなく、過去のスピーチ原稿と一言一句比較しながら相当に練り上げて作られるもの。もちろん最後は、読む人の意向が取り入れられます。非核三原則を外したことを総理は自覚していたはずで、今日の予算委員会で批判され、長崎の式典挨拶では非核三原則に触れると答弁がありました。広島の被爆者に本当に失礼な話だと思います。
「戦争に行きたくないのは利己主義的」などとのたまった自民党若手国会議員に対して、自民党の誰も咎めないし発言の撤回もされていません。安倍政権が作り出した、他者に対するいたわりややさしさを欠いた政治的空気が、与党内に蔓延しています。恐ろしいことだと思います。